本作は、誘拐事件や監禁事件などの被害者が犯人と長い時間を共にすることにより、犯人に連帯感や好意的な感情を抱いてしまう心理学用語「ストックホルム症候群」の語源となった、“スウェーデン史上、最も有名な銀行強盗事件”として知られる5日間の立てこもり事件(ノルマルム広場強盗事件)を基にしたクライム・エンターテインメント。
俳優のみならず脚本家、映画監督、演出家としても多方面で活躍するイーサン・ホークが、伝説のトランペット奏者チェット・ベイカーを演じスマッシュヒットを記録した『ブルーに生まれついて』(2015)のロバート・バドロー監督と再タッグ。長髪のカツラを被り、アメリカ人風を装って大胆不敵な銀行襲撃事件を起こす、いままでにないクレイジーでハイテンションな強盗犯ラース役を魅力いっぱいに演じる。

また、不運にもラースの人質となるが、どこか憎めない彼に不思議な感情が芽生えていく銀行員ブリジッタに『ミレニアム』シリーズや『プロメテウス』などで知られるスウェーデン出身のノオミ・ラパス。

ラースの犯罪仲間クラーク役を、『キングスマン』シリーズや『裏切りのサーカス』などで知られる英国出身の名バイプレイヤーであるマーク・ストロングが演じるなど、実力派たちの演技アンサンブルは必見。
製作には『ゲット・アウト』『アス』などのヒットメーカー、ジェイソン・ブラムが参加、製作陣には人気俳優ウィル・スミスの会社も名前を連ねている。また、音楽にこだわりのあるバドロー監督らしく、劇中歌には「新しい夜明け」「今宵は君と」「明日は遠く」「君と二人きり」などボブ・ディランの名曲が登場。それらは自由の国アメリカに憧れるラースの心境や、1970年代当時のスウェーデンの雰囲気を感じさせ、強い印象と情感を醸し出す。

「ストックホルム症候群」は、1996年に起きた「在ペルー日本大使公邸占拠事件」においても同様の事象が起きており、「リマ症候群」とも呼ばれている。極限状態の中で、なぜ、正反対の立場の彼らが命の危険を感じながらも心を通わせたのか? 人間が持つ不思議な共感能力を、ユーモアを交えながらスリリングに描き出していく。
『ストックホルム・ケース』は11月6日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿、アップリック吉祥寺ほか全国にて公開。