スペインの新鋭、ガルダー・ガステル=ウルティアの長編初監督作品となる今作は、トロント国際映画祭「ミッドナイトマッドネス部門」での観客賞受賞をはじめ、クセの強い作品揃いのシッチェス・カタロニア映画祭でも最優秀作品賞を含む4部門での受賞を成し遂げた怪作。
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予告映像からも読み取れるように、舞台となるのは、永遠にも思えるほどの「縦」の閉鎖空間。そこでのルールは次の3つ。
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【ルール1】 1か月ごとに階層が入れ変わる
【ルール2】 何でも1つだけ建物内に持ち込める
【ルール3】 食事が摂れるのはプラットフォームが自分の階層にある間だけ
階層に分かれた“穴”のあいた建物、各階層には2人だけ…。なぜ、主人公ゴレンは“そこ”にいたのか!? 彼は生きて脱出できるのか!? 極限状態で生活を制限された者たちがとる行動を通して、様々な社会問題を見事に描き出す。
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あらすじ
ある日、ゴレンは目が覚めると「48」階層にいた。部屋の真ん中に穴があき、階層が遥か下の方にまで伸びる塔のような建物の中、上の階層から順に食事が"プラットフォーム"と呼ばれる巨大な台座に乗って運ばれてくる。上からの残飯だが、ここでの食事はそこから摂るしかないのだ。同じ階層にいた、この建物のベテランの老人・トリマカシからここでのルールを聞かされるゴレン…。
1か月後、ゴレンが目を覚ますと、そこは「171」階層で、ベッドに縛り付けられて身動きが取れなくなっていた! 果たして、彼は生きてここから出られるのか!
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『プラットフォーム』は2021年1月29日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。