◆ファン・ジョンミン主演『潜入』
まず、目玉となる日本初公開作品は『潜入』(英題:『Bloody Tie』)。『国際市場で逢いましょう』『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』ほか、いまや韓国映画界を代表する俳優ファン・ジョンミンと、『生き残るための3つの取引』『ベルリンファイル』ほか映画ファンから信頼の厚い個性派俳優リュ・スンボムの若き日の共演作。『ビッグマッチ』のチェ・ホが監督を務める。
1998年IMF経済危機に見舞われた釜山を舞台に、かつての相棒を麻薬王に殺されたことから、麻薬一掃の使命に憑りつかれた刑事と、混沌極まる社会情勢を利用し、さらなる成り上がりを目論む麻薬ディーラーの壮絶な攻防が描かれる。監督が「深作欣二監督作品に影響を受けた」と語る極上のクライムアクション。ファン・ジョンミン、リュ・スンボム共に現在の大成を予期させる、一瞬たりとも気の抜けない、騙し騙されの演技合戦に注目。
◆チェ・ミンシク主演『オールド・ボーイ』
2004年日本公開の、カンヌ国際映画祭審査員グランプリを受賞したチェ・ミンシク主演の『オールド・ボーイ』も再上映。土屋ガロン・嶺岸信明による「ルーズ戦記 オールド・ボーイ」を原作とし、パク・チャヌク監督がメガホンを取った本作は、上映と同時に世界中を熱狂の渦に叩き落とした。
韓国では3週連続1位を獲得し、ここ日本でもヒットを記録。本作で多くの韓国国内映画賞主演男優賞を受賞した名優チェ・ミンシクはもちろん、ユ・ジテ、カン・へジョン、キム・ビョンオクらが織り成す強烈な作品世界と、いまなお失われぬ輝きは必見!
◆チョン・ドヨン×キム・ナムギル『無頼漢 渇いた罪』
韓国内での熱い支持はもちろん、“カンヌに愛された女優”の異名を持つ『シークレット・サンシャイン』『藁にもすがる獣たち』のチョン・ドヨンと、日本を始め世界各国で出演作が常に注目を集める『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』『感染家族』のキム・ナムギル共演『無頼漢 渇いた罪』も再上映される。
共演の『KCIA 南山の部長たち』のクァク・ドウォン、『ノンストップ』のパク・ソンウンらも含め、公開から6年後のいまも第一線で輝く俳優ばかり。映画に愛された彼らの歩みをふり返る意味でも、押さえておきたい1本。
「ヨンギマンシブ!(誰もが知る演技うまい俳優特集)」は4月30日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にて開催。