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佐藤健「自分の大切な人を護れる社会であって欲しい」瀬々敬久監督と石巻凱旋

不可解な連続殺人事件を軸に、その裏に隠された切なくも衝撃の真実を描く、中山七里原作映画『護られなかった者たちへ』。この度、10月の全国公開を前に、昨日9月13日、撮影地である石巻に主演の佐藤健と瀬々敬久監督が駆けつけ、舞台挨拶が行われた。

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『護られなかった者たちへ』撮影地・石巻に凱旋舞台挨拶(C)2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会
『護られなかった者たちへ』撮影地・石巻に凱旋舞台挨拶(C)2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会 全 5 枚
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不可解な連続殺人事件を軸に、その裏に隠された切なくも衝撃の真実を描く、中山七里原作映画『護られなかった者たちへ』。この度、10月の全国公開を前に、昨日9月13日、撮影地である石巻に主演の佐藤健と瀬々敬久監督が駆けつけ、舞台挨拶が行われた。


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イオンシネマ石巻で行われた今回の舞台挨拶。観客の温かな拍手で迎えられると、佐藤さんは「撮影したのは1年ほど前だと思うのですが、当時既にコロナ禍で、そんな中迎えてくださって、撮影に協力していただいた石巻の皆様に非常に感謝しております」と伝え、瀬々監督も「ちょうど震災の年は僕の友人が石巻の小学校でドキュメンタリーを撮影していまして、その手伝いで8月くらいに来ました。まだ復興途中で信号も止まっているような状態でしたが、その時の印象がすごく鮮明に残っていて、今回、石巻で撮影させていただきました。ここにいらっしゃる方、石巻の方々に非常に感謝しています。この映画が、皆様の心に届けば良いなと思って今日を迎えました」と語った。

撮影での印象的なエピソードについて佐藤さんは「祈念公園から道ひとつ隔てたところにある防潮堤を超えた海がラストシーンだったんですが、そこが凄く印象に残っています。今回、監督が水にこだわって演出されてるなと感じていたのですが、今回ラストシーンで、芝居の上で初めての感覚があって、“海を見る”感覚が変わったというか。ここは非常に複雑な気持ちで撮影させて頂いたのですが、映画としても意味のあるシーンになっているんじゃないかなと思います」と明かす。

また、宮城での撮影に「非常に助けられた」と語る佐藤さん。「東京で撮影しても絶対に撮れない景色が撮れますし、芝居をする上でも実際に震災のあったその場所に身を置くことで、感じることがありますし、そういった空気というものが映画には映るんですよね。そういった空気感に身を任せながら撮影できたのは、芝居をする上で助けられました」とコメント。

そして舞台挨拶最後には、「この映画に描かれていることが全てだとは思いませんし、きっと観る角度から、観る目線によって、その数だけ正義があって、その数だけ真実があるんだと思います。ただ、自分の大切な人を護れる社会であって欲しいし、そういった社会を作るために、一人一人が声をあげるんだとか、どうやって生きていくんだと考えることが重要なんじゃないかと思いますし、そんな願いをこめて作られた作品です。皆さんに届きましたら嬉しいです」(佐藤さん)、「今回の映画では、大変な状況でも人々は日常の生活を営み、そこには美しい瞬間や、楽しい瞬間があったりする、そういう小さな日常の大切さも描いています。そういったものが覆され壊れされていくことに対して、なんとかしたいという思いを持って撮った映画です。今後も未来へ希望が持てればと思っておりますので、皆さんとこの場で出会えて嬉しく思います」(瀬々監督)と語り、幕を閉じた。

今回の舞台挨拶前には、映画のロケ地にもなった石巻南浜津波復興祈念公園を訪れた2人。「がんばろう!石巻の会」事務局長・黒澤健一の案内のもと、かつての南浜地区の街並みについての話を聞きながら園内をめぐり、「祈りの場」にて献花、被災地へ想いを馳せた。

一丁目の丘からは、佐藤さんと阿部寛がラストシーンを撮影した防潮堤も見えた。佐藤さんは「(公園から見える)道路の向こう側の景色は今とあんまり変わらず、僕と阿部さんで防潮堤を登って、公園側の景色を二人で見るというお芝居だったのですが、その時はほとんど更地で何もないような状況でした」と撮影時をふり返り、「今日こうして訪れ、こんなにも美しい公園になったのを見て、震災から10年経ち、ゆっくりではありますけど前に進んでいるんだなと感じました」と話していた。

『護られなかった者たちへ』は10月1日(金)より公開。

《シネマカフェ編集部》

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