『死霊館』ユニバース、『ソウ』シリーズの生みの親として知られ、『ワイルド・スピード SKY MISSION』や『アクアマン』なども手掛けるホラー界の異才にして大ヒットメーカー、ジェームズ・ワン監督が自ら書き下ろした待望の完全オリジナルストーリー『マリグナント 狂暴な悪夢』。本作で主人公アナベルを演じるマディソン・ミッチェルは、撮影に先駆けてワン監督から“観るべきホラー映画のリスト”を渡されていたことが分かった。
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監督が主演女優に送ったホラー映画リストに載っている作品とは、親友が死ぬ幻想を観ると実際に親友が死んでしまう事件が起き、ついに自分自身が狙われる幻想を観てしまうというアービン・カーシュナー監督の『アイズ』。
顔と記憶を失った男が記憶を取り戻すにつれて恐ろしい真実に直面するウォルフガング・ペーターゼン監督の『プラスティック・ナイトメア/仮面の情事』。
思い込みが目の前の真実を隠してしまう視覚トリックが秀逸なダリオ・アルジェント監督『サスペリアPART2』。そして、B級映画専門の音響効果マンが遭遇した自動車事故と、一生忘れられない悲鳴、強烈な余韻を残すラストが印象的なブライアン・デ・パルマ監督の『ミッドナイトクロス』の4本。
果たしてジェームズ・ワンはこれらの作品のどこから着想を得たのか? これら全てを鑑賞してから本作を観るか、本作を観た後に観るか。ジェームズ・ワンがマディソンに何を伝えたかったのか、どういった部分からインスパイアされたのかなどを楽しむことができそうだ。
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また本編では『アナベル 死霊博物館』でジュディ・ウォーレン役を演じたマッケナ・グレイスが、本作で若いころのマディソンを演じていたり、本作に登場する正体不明の漆黒の殺人鬼“G=ガブリエル”は『サスペリアPART2』に登場する殺人犯の、ある物からヒントを得ていたりと、ホラーファンならばニヤリとすること間違いなしの小ネタも幾つかあるという。
ワン監督は本作を製作するにあたって、ダリオ・アルジェント、ブライアン・デ・パルマ、ウェス・クレイブン、デビッド・クローネンバーグといった80年代から90年代初期のホラーサスペンス映画のスタイルを踏襲していると語っており、リストにある作品もまさにそれと一致する。
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彼はこれらの作品を「80~90年代のレンタルビデオ店の奥にあったホラー映画コーナーの、得体の知れない、でも最高にクールなジャケットのホラー映画」と表現。こうした類のクリエイターや作品群が彼の映画原体験であり、表現者としてのルーツだといえる。ワン監督の原点である作品群と、近年手掛けた『ワイルド・スピード SKY MISSION』や『アクアマン』で得たあらゆる知見が凝縮されたのが本作。彼を作った映画たちと彼が作った映画たちを観れば、『マリグナント』の謎を紐解くヒントが隠れている…かもしれない。
『マリグナント 狂暴な悪夢』は11月12日(金)より全国にて公開。