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『ユンヒへ』ほか注目作続々!東アジア発レズビアンを描いたクィア映画

話題の韓国映画『ユンヒへ』が、ついに公開。1月、この日本でレズビアンが主人公となった映画が相次ぎ公開される。

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『ユンヒへ』 (C)2019 FILM RUN and LITTLE BIG PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
『ユンヒへ』 (C)2019 FILM RUN and LITTLE BIG PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 全 16 枚
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2019年、第24回釜山国際映画祭のクロージングを飾り、2020年には青龍映画賞で最優秀監督賞と脚本賞をW受賞した話題の韓国映画『ユンヒへ』が、2022年についに日本公開。

12月、東京都が2022年度からLGBTQ+カップルを夫婦と同様に公的に認知する<同性パートナーシップ制度>を導入する方針を示し、多方面への波及が期待される2022年1月、この日本でレズビアンが主人公となった映画が相次ぎ公開される。そこで、これまで韓国・日本そして台湾で製作された東アジアのクィア映画の中から、注目のレズビアン映画を一挙に紹介。

■『ユンヒへ』シネマート新宿ほか全国公開中


韓国の地方都市で暮らすシングルマザーのユンヒ(キム・ヒエ)が、長い間、連絡を絶っていた初恋の女性から1通の手紙を受け取ったことから始まるラブストーリー。母の手紙を盗み見てしまった高校生の娘セボム(キム・ソヘ)は、自分の知らない母の姿をそこに見つけ、手紙の差出人である日本人女性ジュン(中村優子)に会わせようと決心をする。セボムに強引に誘われるかたちで、ジュンが暮らす北海道・小樽へ旅立つユンヒ。それは、20年前の自分と向き合う、心の旅でもあった――。

監督・脚本は、本作が長編2作目となる新鋭のイム・デヒョン。東アジアにおける中年女性たちの同性愛と、彼女たちが経験してきた抑圧を真摯に描き出す。これまで韓国ではほとんど描かれてこなかった中年女性同士の同性愛をテーマに取り上げ、主演に韓国を代表する俳優のひとりであるキム・ヒエを起用。イム・デヒョン監督は「誰でも見られるレズビアンのラブストーリーを作りたいという欲求がずっと前からありました」と語る。

そんな本作に、同じくレズビアンが主人公になる『春原さんのうた』の公開を控える映画監督の杉田協士は、「雪の海沿いを走るあの列車の窓から見える景色は誰のものでもなくて、だから誰もがいつかと夢見ることができる」とコメントを寄せている。

■『春原さんのうた』1月8日(土)よりポレポレ東中野ほかにて公開


美術館での仕事を辞めてカフェでのアルバイトを始めた沙知(荒木知佳)は常連客から勧められたアパートの部屋に引越しをする。そこでの新しい生活を始めた沙知だったが、心にはもう会うことの叶わないパートナーの姿が残っている。そんな沙知の日々のささやかな暮らしを続ける姿をただ見つめていく。

歌人の東直子による第一歌集「春原さんのリコーダー」の表題歌を杉田協士監督が映画化。前作『ひかりの歌』が口コミなどの評判により全国各地での公開へとつながった杉田監督の長編第3作。第32回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に出品され、日本映画で初となるグランプリ・俳優賞・観客賞の3冠を獲得。

■『日常対話』1月14日(金)、「KINOフライデー・シネマvol.142」にて特別上映


娘のチェン(ホアン・フイチェン)がカメラを手に、レズビアンである母アヌの本音に迫る台湾発ドキュメンタリー。2019年にアジアで初めて同性婚が合法化された台湾。しかし、1950年代の農村に生まれた母アヌがすごしてきたのは、父親を中心とした「家」の制度が支配する、保守的な社会だった。暴力を振るう夫から身を守るために、アヌは娘チェンとその妹を連れて家を逃げ出した。

やがて自らも一児の母となったチェンはレズビアンである母の、ありのままの姿を映像に収めはじめる。多くを語りたがらない母に、娘が口に出せずにいた想いをぶつけるとき、世代や価値観を越えてふたりが見つけ出した答えとは? 第90回アカデミー賞外国語映画賞台湾代表作品。

▼各配信サービスで視聴可能な必見作

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支配的な叔父(チョ・ジヌン)と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす令嬢・秀子(キム・ミニ)のもとへ、新しいメイドの珠子こと少女スッキ(キム・テリ)がやってくる。秀子の財産を狙う藤原伯爵(ハ・ジョンウ)はスッキの力を借りて秀子を誘惑しようとしたが、スッキは美しく孤独な秀子に惹かれ、秀子もまた献身的なスッキに惹かれて、その計画は狂い始める。

パク・チャヌク監督がサラ・ウォーターズの小説「荊の城」を原案に、舞台を日本統治下の韓国に変更。2016年・第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門ノミネート作品。

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ソウルから海辺の村に所長として赴任してきた警官のヨンナム(ペ・ドゥナ)は、少女ドヒ(キム・セロン)と出会う。実はヨンナムは、彼女が同性愛者であることが問題視され、左遷されてきたのだ。愛することをあきらめていた彼女は、血のつながらない父から虐待を受けるドヒを守るために心を許していく。

監督は、これが長編デビューとなるチョン・ジュリ。脚本を書き上げ、ヨンナム役として思い浮かべていたペ・ドゥナに監督が脚本をメールで送ったところ、海外で撮影中だったにも関わらず、3時間後にペ・ドゥナから「やります」と返事が来たという。2011年・第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品作。

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17歳の夏。モン・クーロウ(グイ・ルンメイ)は、親友のリン・ユエチェン(リャン・シューホイ)に頼まれて、水泳部のチャン・シーハオ(チェン・ボーリン)にラブレターを渡すことになった。だが、チャンはユエチェンではなく、モンに恋をしてしまう。モンは、チャンから猛アタックを受けるが彼女の愛する人は別にいて…。

2002年の第55回カンヌ国際映画祭や各国の映画祭で絶賛された、イー・ツーイェン監督・脚本によるピュアな想い出が詰まった、台湾青春映画の傑作。

《シネマカフェ編集部》

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