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「ザ・クラウン」「キリング・イヴ」から最新作まで、多様な女性たちが躍動する英ドラマ5選

「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」から「ザ・クラウン」まで、多様性や女性の社会進出を意識した英国ドラマの傑作をピックアップ。

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「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」 (C) 2021 BritBox, New Regency TV Productions Limited and Scott Free Films Limited. All rights reserved.
「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」 (C) 2021 BritBox, New Regency TV Productions Limited and Scott Free Films Limited. All rights reserved. 全 17 枚
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傑作ミステリ小説「野獣死すべし」を原作にした刑事サスペンスドラマで、本年度エドガー賞TVドラマ脚色賞にもノミネートされている「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」が「スターチャンネルEX」にて日本初独占配信中、「BS10スターチャンネル」にて日本独占放送中。

復讐に燃える主人公を「グッド・ワイフ」のスピンオフ作品「グッド・ファイト」のルッカ・クイン弁護士役でスターとなったクシュ・ジャンボが熱演。彼女が演じている元教師フランシス・ケアンズは、息子を失った辛い気持ちを隠しながらも復讐を誓い、犯人や家族に近づき行動する力強い女性だ。物語を追うごとに、彼女の行動から目が離せなくなっていく。

昨今、「SDGs」でもジェンダーの平等が盛り込まれ、世界中で女性の活躍が注目されている中、日本ではNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では小池栄子演じる北条政子のキャラクターに注目が集まり、Netflixで配信中の主演ソン・イェジンら女性たちが連帯する韓国ドラマ「39歳」などが大ヒット。

特に英国ドラマ界では、先んじて多様性や女性の社会進出を意識したキャラクターが多く起用されており、ドラマファンも納得の良作が続々と制作されている。そんな女性キャラクターたちが登場する、いま観るべき良質英国ドラマをピックアップした。

■「2034今そこにある未来」人心掌握の“強さ”


スターチャンネルEXにて独占配信中 全6話

2019年から2034年までの15年間の社会情勢を、英国マンチェスターに住む、とある一般家庭の視点でブラックユーモアたっぷりに風刺した家族ドラマ。中でも注目なのは、エマ・トンプソンが演じる経済界出身の政治家ヴィヴィアン・ルックだ。恐ろしい発言を繰り返すも人を惹きつける彼女は、国民を扇動するような過激なスピーチ・発言を繰り返し注目を集め、イギリス首相に上り詰める。

米「Critics’Choice Television Awards」(2020)では作品賞と並びエマは助演女優賞にノミネートされた。エマがいきいきと演じる、自国第一主義的な発言で大衆人気を集める政治リーダーの姿はトランプ前・米大統領をモデルにしたとされるが、もはや世界の多くの国で台頭する考え方であることはいままさに実感する事実。本作ではとんでもない悪役として描かれているヴィヴィアン・ルックだが、どことなくチャーミングに映り、支持を集めそうなカリスマ政治家に見えてしまうのはエマの力量といえるだろう。


■「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」行動力の“強さ”


スターチャンネルEXにて独占配信中 全6話

原作「野獣死すべし」では、男性が主人公として描かれている部分を、女性主人公に変更し、見事な脚本で最後まで予想のつかない展開を見せる。主人公のフランシスを演じたクシュ・ジャンボは悪役を演じたジャレッド・ハリスとの緊張感を生む演技合戦が話題となっている。

クシュは「ステイ・クロース」(Netflix独占配信中)ではストリッパーだった過去を家族に隠し、幸せな人生を送っている中、ある事件に巻き込まれてしまい、過去と対峙する主人公を演じている。14歳の時に演技の道へ進むと決め、名門ブリットスクールで演技を学び着実にキャリアを重ねてきた。『マンマ・ミーア!』監督で知られるフィリダ・ロイドのもと、オール女性キャストの「ジュリアス・シーザー」ではマルクス・アントニウス役を演じ、ローレンス・オリビエ賞にノミネートされたことも。共演者は、クシュの演技を「並外れた才能の持ち主」「彼女の演技には胸が躍る」と評価した。

そのほか今作では、犯人の姉ジョイにも注目。彼女は高慢で冷酷、タフで常に他者へ緊張感を与える女性として描かれている。ジョイを演じたのは「アンという名の少女」のジェラルディン・ジェームズ。舞台となる雄大なワイト島の景色も趣があり、英国ドラマの魅力がたっぷり詰まったミステリードラマだ。


■「ザ・クラウン」貫禄と気品の“強さ”


Netflixにて配信中 4シーズン

現在も在位中の英国女王エリザベス2世と王室ファミリーを描いたNetflixオリジナルドラマ「ザ・クラウン」。シーズン6まで製作されることが決定しており、事実とフィクションを織り交ぜた展開は巧みで、数々の賞を獲得している。

エリザベス2世を演じたのは、今作で脚光を浴び、映画『ファーストマン』にも出演したクレア・フォイ(シーズン1、2)と映画『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、本年度も『ロスト・ドーター』にてノミネートされているオリヴィア・コールマン(シーズン3、4)。それぞれ君主の貫禄と気品に溢れた女王を見事に演じている。

そして、ひと際注目を集めたのが、シーズン4で登場したエマ・コリン。現在でも多くの人々に愛されてい故ダイアナ妃を好演し、一気に俳優としての知名度を上げた。実際の写真や資料から徹底的に役作りに励んだというエマは、モデルとして活躍もしており、クィアであることをSNSで発信、常にありのままの自分でいることの大切さを込めたメッセージを世界中に送り続けている。


■「原潜ヴィジル 水面下の陰謀」正義の“強さ”


スターチャンネルEXにて独占配信中 全6話

BBC製作、英国海軍の原子力潜水艦内で起きた殺人事件の捜査を通じて、地元警察が、海軍の闇や国際安全保障問題に繋がる事件の真相を解明していく様をスリリングに描き、英国で大きな話題を呼んだクライムミステリー。

トラウマや閉所恐怖症を抱えながらも、勇敢に任務に挑む刑事エイミー・シルヴァ役を「女医フォスター」のサラン・ジョーンズが演じている。彼女はBBC「ジェントルマン・ジャック 紳士と呼ばれたレディ」で19世紀に実在したレズビアンの実業家女性を演じて反響を呼び、英ドラマ界では大物俳優として尊敬を集めている。

そして、今作で公私ともにパートナーとして活躍する巡査部長カーステン役をローズ・レスリーが演じている。映画『ナイル殺人事件』にも出演、「グッド・ファイト」ではレズビアンである駆け出しの弁護士を好演し、「ゲーム・オブ・スローンズ」では男性だらけの部族の中で全く引かない発言力と行動力を持ち、腕の立つ兵士のイグリット役で知られる。

主人公の担当捜査官が2人とも女性、そして公私ともにパートナーという女性の社会進出を反映させ、衝撃的な展開やストーリーの面白さが話題を呼び、BBCの2021年最大ヒット作となった。自身でスタントにも取り組んだというサランの役作りにも注目。


■「KillingEve/キリング・イヴ」自分を曲げない“強さ”


U-NEXTにて配信中 3シーズン

「Fleabagフリーバッグ」で製作・脚本・主演を務め社会現象を起こしたフィービー・ウォーラー=ブリッジがシーズン1を手掛けた話題作。ジョディ・カマー演じる冷酷な殺し屋・ヴィラネルと、サンドラ・オー演じる英国諜報機関で殺し屋を追うイヴ。追う者と追われる者という真逆のキャラクターの攻防戦と愛憎劇が壮大なスケールで繰り広げられ、これまで様々な賞を席巻。常に最前線を走っているBBCアメリカが製作するノンストップ・サスペンスだ。

「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」でその名を広めたサンドラ・オーは、アジア系俳優として史上初のゴールデン・グローブ賞の司会を務め、檀上ではハリウッドで問題視されている“ホワイトウォッシング”の話題についてもユーモアを交えながら触れたことでも反響を呼んだ。

サイコパスで冷酷、でもお洒落でどこか憎めない暗殺者ヴィラネル役を演じたのは、本作を機に注目を集め、映画『最後の決闘裁判』や『フリー・ガイ』など様々な役柄に起用された英国俳優ジョディ・カマー。

『最後の決闘裁判』では、史実上は無いものとされている“女性側の目線”を丁寧に演じ、共感を呼んだ。女性支持も厚く、英国版「ヴォーグ」で「2018年の最も影響力のある女性(30歳以下)」に、フォーブス誌では「ヨーロッパでトップ30で最も影響力のある人物」に選ばれており、今後の活躍にも期待がかけられている。


海外ドラマ「ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ」

【配信】スターチャンネルEX#全話 独占配信中
【放送】BS10スターチャンネル 【STAR1字幕版】毎週水曜23:00ほか

《シネマカフェ編集部》

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