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【ネタバレあり】「オビ=ワン・ケノービ」4話:“リトル・レイア”を助けに向かう!あの伝説のセリフも登場

「オビ=ワン・ケノービ」4話では、“リトル・レイア”を助けるためジェダイ・マスター オビ=ワンが本当の意味で帰還した

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「オビ=ワン・ケノービ」4話(C)2022 Lucasfilm Ltd.
「オビ=ワン・ケノービ」4話(C)2022 Lucasfilm Ltd. 全 6 枚
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《text:Reiko Uehara》

『スター・ウォーズエピソード3/シスの復讐』(2005)での悲劇的な決闘以来、オビ=ワン・ケノービとダース・ベイダー、かつての師弟同士が17年ぶりに、劇中の設定では10年ぶりに再び宿命の対決を果たした前回「オビ=ワン・ケノービ」3話。

これまで本シリーズを見てきて気づくのは、「スター・ウォーズ」シリーズのメインキャラクターの知られざる物語を描くだけあって、ジョン・ウィリアムズの音楽だけでなく、1話ごとに“新3部作”や“プリクエル・トリロジー”といわれるエピソード1~3、“旧3部作”や“オリジナル・トリロジー”といわれるエピソード4~6に沿うような展開があることだ。

今回の4話では、旧3部作の1作目『エピソード4/新たなる希望』、さらには“続3部作/シークエル・トリロジー”の1作目『フォースの覚醒』を彷彿とさせるシーンがあり、さらにはついにジェダイ・マスター オビ=ワン・ケノービの帰還を目にすることができた。


オビ=ワンが、いま話題の“あの人”に重なる!?


前回のオビ=ワン(ユアン・マクレガー)のあっけない敗北に、落胆したファンは多いだろう。スクリーンで出会った最初のヒーローや憧れのアイコンが再びその世界に戻ってきたのに、トラウマを抱えて、心身ともに衰え、みっともなくて、“らしくない”ところを散々見させられたら、それは面白くないだろうとは思う。その気持ちはよく分かる。ただ、そのキャラクターが二度と思い出したくない過去に何かしらの折り合いをつけることができ、それを乗り越えることができたなら、その成長は物語の大きな推進力になる。

「オビ=ワン・ケノービ」3話より

「オビ=ワン・ケノービ」のヘッドライターであり、製作総指揮の1人である脚本家ジョビー・ハロルドが興味深いことを「The Hollywood Reporter」のインタビューで語っている。本シリーズのオビ=ワンが、まさにいま大ヒット中の映画『トップガン マーヴェリック』で苦悩を抱えた“師”として現場に戻ってきたマーヴェリックの姿に重なったらしい。超絶爽快な飛行を見せて新世代をも魅了しているマーヴェリックのような起死回生が、もしかしたら本作にも用意されているのではないか、そんな期待が膨らんでくる。


かつてのオビ=ワンが戻ってきたぞ!


3話では冒頭から、バクタ・タンクでかろうじて生命を保っているアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)がダース・ベイダーへと変容していく姿を生々しくきっちりと見せ、終盤の対決ではベイダー/アナキンが『エピソード3/シスの復讐』のムスタファーのお返しとばかりにオビ=ワンを炎で苦しめた。

そのほか、例えば1話は、ルークを見守る義務を口実に隠遁し、内に籠もっていたオビ=ワンが『エピソード1/ファントム・メナス』の幼きアナキンや『エピソード4/新たなる希望』のルークと同様、タトゥイーンを後にして外の世界に出ていく。

2話は、ネオン煌めくならず者だらけの星ダイユーでの追跡劇や、パドメゆずりのレイア(ヴィヴィアン・ライラ・ブレア)の豪胆で頑固な言動は『エピソード2/クローンの攻撃』を思い起こさせ、『エピソード5/帝国の逆襲』の「私がお前の父だ(I am your father.)」に匹敵する主人公の世界線がガラリと変わるセリフ、「アナキン・スカイウォーカーは生きている(Anakin Skywalker is alive.)」が登場した。クメイル・ナンジアニ演じる、“なんちゃってジェダイ”ハジャ・エストリーがもたらすウィットに飛んだユーモアもランド・カルリジアンぽいかもしれない。

そして4話。『エピソード4/新たなる希望』のごとく、囚われたリトル・レイア救出のためオビワンは帝国を見限った将校ターラ(インディラ・ヴァルマ)や、ローケン(オシェア・ジャクソン・Jr)ら黎明期の反乱軍の助けを借りて水の衛星ナーに乗り込んでいく。ちなみに、俳優・ラッパーのアイスキューブを父に持つローケン役のオシェアは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でランド役のオーディションを受けたが落選、そのリベンジを本作で果たしている。

囚われのリトル・レイアは最初こそ「オルデランのプリンセス」として振る舞っていたが、尋問官リーヴァ/サード・シスター(モーゼス・イングラム)に「オビ=ワンは死んだ。誰も助けにはこない」と言われ、次第に弱気になっていく。リーヴァがレイアから反乱軍のネットワークを聞き出そうとする場面は、『フォースの覚醒』のカイロ・レンVSレイのようでもあった。

このとき、リーヴァもまた少女時代にドロイド好きだったことが匂わされるが、ジェダイの修行のためか「何もかも奪われた」と打ち明けている。そうした過去を時に思い出してしまう未熟さを自覚しているからこそ、彼女はオビ=ワンを捕らえて、のし上がろうとしているのだろうか。思わずリーヴァに同情しかけるが、やはりダークサイドに堕ちたシスだったとラストでは思い知る。

さらに4話ではレイア救出の際、正直いって本シリーズを通じて最もシビれたシーンがあった。まずはオビ=ワンがストームトルーパーたちを相手にライトセイバーを振るった後、その腕を初めてクルリと回したこと。これは新3部作で見慣れた、ユアン・マクレガーが演じてきたジェダイマスター、オビ=ワンの“帰還”だ(でもまだ本調子とはいえなそう)。

もう1つは、レイアがリーヴァの尋問の恐怖にも屈せず「(反乱軍ネットワークの)秘密は守った(I didn't tell them anything.)」と伝えると、オビ=ワンが「知ってる(I know.)」と返した場面だ。これは『エピソード5/帝国の逆襲』の名場面である、大人になったレイアの告白に対するハン・ソロの答えと同じ。その後レイアは数秒間じっとソロを見つめるが、一瞬“ベン・ケノービ”との記憶が蘇っていたと思えば、また違ったときめきがある。

「The Hollywood Reporter」インタビューでジョビー・ハロルドも言及したが、今回の壮絶な体験を通じて勇気と決意をもらったレイアの半生には、やがて授かる息子に“ベン”と名づけるくらいベン・ケノービ/オビ=ワンとの記憶が大きな意味を持っていたのだ。

また、ハロルドは脚本執筆で参考にした作品として、ライアン・オニールが娘テイタムと共演した『ペーパー・ムーン』(73)とロバート・デ・ニーロ主演『ミッドナイト・ラン』(88)の2本のロードムービーを上げていた。『ペーパー・ムーン』のように、リトル・レイアはオビ=ワンと別れる前にもう一度、「あなたが本当の父親なのか」と尋ねるのではないだろうか。

「オビ=ワン・ケノービ」は毎週水曜日16時よりディズニープラスにて独占配信中(全6話)。


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《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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