レイフ・ファインズが、なかなか予約の取れない孤島のレストランの有名シェフを演じる映画『ザ・メニュー』。店を訪れたカップルをアニャ・テイラー=ジョイと演じるのが、ニコラス・ホルトだ。様々な役柄でファンを魅了し続ける彼が、本作では偏執的な料理オタクを演じている。
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幼い頃から演技を学び、子役としてデビューしたのち、ヒュー・グラント主演の映画『アバウト・ア・ボーイ』(02)で注目を浴びたニコラス・ホルト。その後は様々な話題作に出演し、着実に俳優としてのキャリアを積み重ねてきた。
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大ヒット作『X-MEN』シリーズでは人気キャラクターのミュータント、ビースト/ハンク役に起用され、全世界で3億7500万ドルの興行収入を上げた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)では白塗り&坊主頭の“ウォー・ボーイズ”役に挑んでいる。さらに、18世紀初めのイングランドの王室を舞台に愛憎劇を描いた『女王陛下のお気に入り』(19)では、横柄で傲慢な政治家の役どころを演じるなど、近年では振り幅のある演技も話題に。
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そのほかにも伝記映画『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』(17)や、『ロード・オブ・ザ・リング』の原作者J・R・R・トールキンの前半生を描いた『トールキン 旅のはじまり』(19)で主演を務め、繊細な演技も好評を得た。
そんなホルトが本作で演じるのは、料理に関して異常なまでの探求心を持つ料理オタクのタイラー。念願だった孤島のレストラン「ホーソン」にマーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)とともにカップル客として訪れ、高級料理のことなら何でも知っていると自分の知識をひけらかす偏執的な料理好き。その行き過ぎた料理愛は、料理の撮影を禁じるホーソンの規則を破ってスマホで撮り続けるなど目に余る行為も。
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そんなタイラーという役柄についてホルトは「ホーソンに来ることができたことを大いに楽しんでいるという点では、憎めないキャラクターです。しかし、実は深刻な心の問題を抱えています」と語る。
さらに「この映画では物語の展開とともに、仮面が目の前ではがされていきます。タイラーも自分というものを錯覚しているのです」と、物語が進むにつれてタイラーの素性が次第に明かされていくとも語る。
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また、タイラーと同じくレストランに招待された客たちについて「この映画の登場人物の大半は、いろんな意味で、嫌味な人々ですが、同時に気にもなる存在ですし、不思議なことに、応援すらしたくなるのです」とタイラーを含む、クセのある登場人物たちについても気になるコメント。
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本作では、ホルトが演じるタイラーの異様な料理オタクぶりを味わえるとともに、スリリングな展開の中に複雑な事情や人間像が潜んでいることが次第に解き明かされていく。
『ザ・メニュー』は11月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。