第80回ゴールデングローブ賞作曲賞受賞、デイミアン・チャゼル監督最新作『バビロン』より特別映像が解禁された。
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ゴールデンエイジと呼ばれた1920年代ハリウッドを舞台に、富と名声、野心に彩られた映画業界で夢を叶えようとする男女の運命を描く本作で、大スターブラッド・ピット、話題作に引っ張りだこのマーゴット・ロビーほか豪華キャストたちと化学反応を起こしているのが、ハリウッド映画初出演の新鋭ディエゴ・カルバだ。
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ディエゴ・カルバが演じるのは、経験0、知識0、お金も0の何もない状況から映画製作の夢を追いかけてハリウッドにやってきたメキシコ出身の青年マニー・トレス。少しでも夢に近づくため、ハリウッドの権力者たちから無茶な御用聞きをして、何とか夢を叶えるための道を模索している。
ある晩、とある無茶振りに応えるために向かった映画業界の豪華なパーティ会場で、大スターを夢見る新人女優ネリー・ラロイ(マーゴット・ロビー)と運命的な出会いを果たし、心を通わせる。恐れ知らずで奔放なネリーは、特別な輝きで周囲を魅了し、スターへの道を駆け上がり、マニーもまた、サイレント映画の大スター、ジャック(ブラッド・ピット)の助手として映画界での一歩を踏み出すことになる。
この度解禁されたのは、そんなマニーのキャラクターについて、監督やキャストたちが語る特別映像。
映画業界の右も左も分からず、何でもアリなハリウッド黄金期の怒涛の現場を目の当たりに悪戦苦闘しながらも、次第に自分の居場所を見出していくマニー。その姿は、当時のハリウッドの空気そのものを観客に疑似体験させるかのような役割を果たし、劇中、錚々たる大スターたちを差し置いて抜群の存在感を放つ。
チャゼル監督も解禁された映像内でマニーというキャラクターについて「マニーは物語の案内役だ。ハリウッドにいるような体験をさせてくれる」と語っており、ディエゴ演じるマニー役は、観客と映画をつなぐ最も重要な役どころを担っていると言えるだろう。
そんなディエゴは本作が初めてのアメリカ映画出演。チャゼル監督自らが、1年半以上もの歳月をかけてようやく見つけ出した新鋭だ。「ヘッドショットを何枚も見ていたら、詩人のような顔をしたディエゴと遭遇した。彼の目には詩的なものがある。彼が持つ夢想家のようなものがね」とチャゼル監督は運命的な出会いをふり返る。
妻であり、本作にプロデューサーとしても俳優としても携わっているオリヴィア・ハミルトンとともに、自宅の裏庭を仮設の映画スタジオと見立てて一つ一つのシーンのリハーサルを重ねてじっくりと才能を見出したそうで、「僕はディエゴがすべてのシーンの準備に満足できるようにiPhoneで撮影をした。すべての撮影が終わったとき、それらのリハーサル映像をつなぎ合わせたものとジャスティンの音楽デモを合わせて、iPhoneで撮影した裏庭バージョンの映画を仕上げることができた」と幻の裏庭版映画「バビロン」の存在を明かし、マニー役大抜擢の裏話も明らかとなっている。
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マニーと心を通わせ、ともに映画界をのし上がっていくネリー役を演じたマーゴットは「ディエゴは素晴らしい俳優。この映画が公開されたら、彼は世界を熱狂の渦に巻き込むことになる」と絶賛。キャスティングはコロナ禍で行われたためZoomでの初めての本読みでも、「Zoom上でケミストリーを測ることは本当に難しい。でもそうなったらやるしかない。それから実際に会うことができて、顔を合わせると、はっきりと分かった。彼はマニーで、私はネリー。もちろん、彼らはお互いを見つけることができるはず」と当時をふり返っている。
映像内では「彼は変化を予感してるんだ。だから関わりたかった。邪魔する者は誰もいない」とディエゴ自身が明かす通り、時はハリウッド激動の時代。映画界の革命は、大きな波となり、それぞれの運命を巻き込んでいくことになる。
ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、トビー・マグワイアらの大スターたちにも引けを取らず、本作でその存在感を世界に知らしめた新鋭ディエゴ・カルバ。劇中のマニーさながら、リアルに映画界を駆け上がりシンデレラ・ストーリーを実現させたその堂々たる演技にも注目だ。
『バビロン』は2月10日(金)より全国にて公開。