最終話の配信が始まりさらなる盛り上がりを見せている柳楽優弥主演「ガンニバル」。世界観を構築するこだわりのロケーションについて、片山慎三監督と制作陣が語っている。
昨年12月28日より配信がスタートすると、そのセンセーショナルな映像世界が大きな注目を集めた本作。謎が謎を呼ぶ予測不能な怒涛のストーリー展開とキャストたち迫真の演技、そして何より、本作の世界観が大きな魅力となっている。
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SNS上でも、「久しぶりにこんな狂気じみた世界観の作品みたかも」「集落独特の世界観の作り込み…今1番スゴいドラマ」「世界観に飲み込まれる」など、観るものを引き込むその世界観に絶賛の声が上がっている。
本作の世界観を生み出す重要な要素であるロケ場所は一体どのようにして選定されたのか? 監督のコメントとともに紹介する。
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約4か月半にわたって撮影された本作は、一部シーンを除いて、村のシーンなど95%以上がロケにて撮影されている。ロケ地は片山監督自らが現地に赴き、約5か月かけて入念なリサーチを経て選定され、最終的に、茨城県、山梨県、兵庫県、長野県、静岡県、栃木県といった様々な場所で撮影された。
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本作のロケーションについて片山監督は、「本作の舞台となる供花村の田舎の感じは、僻地にいかないと出てこないものだった」と語る。特に選定する上では、「村感やその場所の特徴、森もただの森ではなくてちゃんと苔が生えていて大事にされている森。人が入らなそうな場所」といった点を大事なポイントとしてあげており、「村の全景や大悟が勤務する駐在所の場所など、村自体の見え方や配置なども選定する上で非常に大事だった」と語っている。
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このように選び抜かれた場所で、“あの人”が大悟を引きずる印象的なシーンをはじめ、村を集団で歩いているシーン、車と大悟がすれ違うシーンなど、物語の重要なシーンだけでなく、1つ1つのシーンが徹底的にこだわって撮影された。
片山監督はロケ撮影について、「わざわざホテルから1時間とか2時間位かけていくような場所ですが、わざわざそういう場所にいって撮るからこそ良い映像がとれる。ロケ場所の選定は大変でしたが、おかげできれいな映像が撮れたと思いますね」と、完成した本編の世界観に自信をみせる。
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そんなこだわり抜いたロケ地ということもあり、実際の撮影も非常に過酷だったそうで、制作陣は「基本的に宿泊施設からロケ地までが遠く、簡単にはたどり着くことが出来ない秘境での撮影がスタンダードでした。特に井川での供花村に向かう橋のシーンの撮影は片道2時間かけてロケ地に向かいました」と語る。
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また、「山頂で恵介と岩男が熊発見のシーバーを受信するカットがあるのですが、100メートル以上ある斜面35度の山道をキャスト・スタッフ全員自力で登って撮影しました。とにかく大変だったことを覚えています。ちなみにこのカット、本編で使用された映像は数秒です。細かいカットでも監督は場所選びに一切手を抜くことはありませんでした」と、画に強いこだわりを持つ監督らしいエピソードを明かしている。
「ガンニバル」はディズニープラス「スター」にて独占配信中。
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