『オッペンハイマー』で描かれた、マンハッタン計画のもとで生まれた町の知られざる歴史と現在を描いたドキュメンタリー映画『リッチランド』から、日本人の原爆史観を揺さぶるような予告編が解禁された。
アメリカの典型的な郊外の町、ワシントン州南部にあるリッチランド。のどかに暮らす人々が応援する地元高校のフットボールチームのトレードマークは「キノコ雲」と「B29爆撃機」。

リッチランドは、1942年からのマンハッタン計画の一環として、核燃料生産拠点「ハンフォード・サイト」で働く人々とその家族が生活するために作られた町。長崎に落とされた「ファットマン」のプルトニウムは「ハンフォード・サイト」で精製されたものだ。

「原爆は戦争の早期終結を促した」と町の歴史を誇りを口にする者が数多くいる一方で、多くの人々を殺戮した原爆に関与したことに逡巡する者も。
『オッペンハイマー』のその後、アメリカは“原爆”とどう向き合ってきたのか? その罪と痛みを背負うのは誰なのか? 人類の“業”が重層的に浮かび上がる叙事詩的ドキュメンタリーが、世界中の映画祭での上映を経てついに日本で公開。

その予告編は、日本人の原爆史観を揺さぶる本作のエッセンスを凝縮した映像となっている。
『リッチランド』は7月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。