韓国のSF超大作『THE MOON』から、たった1人で月面に降り立った新人宇宙飛行士・ソヌを熱演したド・ギョンス(EXO)のインタビューと関連写真が解禁となった。
絶大な人気を誇るK-POPグループ「EXO」のメインボーカルとして知られ、キム・ヨンファ監督の『神と共に』シリーズにも出演したド・ギョンス。
本作が兵役後初の映画出演となり、本国公開時も多くの注目を集めた。そんなド・ギョンスが本作出演時のエピソードや観客に向けたメッセージを語った。
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――脚本に初めて目を通した時のことを教えてください
ド・ギョンス(以下D.O.)入隊中に脚本をいただいたんですが、初めて目を通したときに“韓国でこんな映画が作れるんだ”と心から驚いたことを覚えています。当時の韓国では宇宙を舞台にした映画やドラマは作られていませんでした。どのように撮影し、制作するのかについて興味津々でした。実際に宇宙空間を体験することはできませんが、想像するだけで好奇心が湧き上がってきて、挑戦してみたいという気持ちが勝りました。キム・ヨンファ監督の作品に再び出演できる嬉しさもありました。
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――宇宙服を装着しての撮影はいかがでしたか?
D.O.気を配らなければならないことがとても多かったことを覚えています。宇宙服を着た瞬間に“これは無理だ!”と思いました。撮影は夏に行われましたが、震えるほどに冷房を利かせていて、スタッフは薄いダウンジャケットを着ていました。それでも汗をたくさんかきました。宇宙服のボリューム感を表現するために体の上に厚いスポンジを1枚着て、その上に宇宙服を重ねていたため動きづらく、またワイヤーを身につけて動き回らなければならず、それが最も大変でした。
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さらに、ヘルメットを被ると呼吸がうまくできず、長時間装着し続けることは困難でした。宇宙服の重さも体感では10kg以上あるように思えましたが、聞いてみると5~6kgだったそうです。そして普段は2、3パターン想定して演技をしていますが、本作は7、8パターン考える必要がありました。トイレに簡単に行けなかったのも大変でした。(笑)
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――観客の皆さまへメッセージをお願いします。
D.O.『THE MOON』を観て、僕もソヌに癒やされると共に勇気をもらいました。ソヌの優しさやエネルギーを観客の皆さまにも感じてほしいと思います。すべての方がストレスを経験したことがあるでしょうし、投げ出したくなる瞬間もあるでしょう。映画を観て自分もできるんだという勇気や希望、諦めない心、そのようなことを得てほしいです。
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2014年に映画『明日へ』で俳優デビューしたド・ギョンスは、その後も安定した演技力を認められ、『あの日、兄貴が灯した光』(16)で青龍映画賞新人男優賞に輝く。
SF映画が好きだというド・ギョンスは「いつか宇宙を舞台にした作品へ出演することを夢見ていました。シナリオが素晴らしく、無重力を体現するという演技に挑戦してみたかった」と出演を決断した理由について語る。
月面に第一歩を踏み出す興奮、果てしなく広がる宇宙に1人残された恐怖、さらに生きて還りたいという強固な意志まで、本作ではソヌが体験するあらゆる感情を生々しく表現する。
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演じたキャラクター、ファン・ソヌは月に1人孤立した宇宙飛行士。大韓民国海軍特殊戦旅団(UDT/SEAL)出身で、父の果たせなかった夢のためにウリ号に搭乗するが、予期せぬ事故で一緒に旅立った2名のクルーを失い唯一生き残る。宇宙船の操作は未熟だが、任務を遂行すべく月面へ降り立つ、という役どころだ。
『THE MOON』は7月5日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。
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