墓に隠された恐ろしい秘密を掘り返す、韓国2024年No.1大ヒットのサスペンス・スリラー『破墓/パミョ』。待望の日本公開を控え、墓でお祓いを行なう巫堂(ムーダン)を熱演したキム・ゴウンが役作りについて、また、チェ・ミンシク、ユ・ヘジン、イ・ドヒョンら豪華キャストとの競演について語った。
第60回百想芸術大賞で監督賞・主演女優賞・新人男優賞・芸術賞を受賞、世界133か国で公開が決定している本作。
「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」で社会現象を巻き起こし、Netflixシリーズ「シスターズ」や第49回トロント国際映画祭でワールドプレミアされた最新映画『大都会の愛し方』(原題)に主演したキム・ゴウン。
サスペンス・スリラーに出演することも、巫堂のキャラクターを演じることも今回が初挑戦だったという。
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初めて台本を読んだときの心境を「韓国では観たことのない作品になると感じました。そしてそれぞれのキャラクターの個性が魅力的で、本当におもしろい作品になるという期待が持てました」と語る。
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■「テクニカルなことより根本的な巫堂の人生について理解する必要があると思った」
ファリムという役については「台本上では若いけれどかなり実力のある巫堂として描かれていたので、そんな人物をどうすればうまく表現できるんだろうと考えて悩みました」と、ファリムという役を演じるときに一番気を遣った点を話す。
続けて役作りに関して「実際に巫堂の所作を学んだり、ジンという楽器の演奏のレクチャーを受けたりと、巫堂の先生と多くの時間を過ごしました。そういうテクニカルなことよりも根本的な巫堂の人生について理解する必要があると思ったので、ご飯を食べに行ったり、コーヒーやお酒を飲んだりしてたくさん会話を重ねて、とても仲良くなりましたね」と、実際の巫堂に学んだことを明かす。
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巫堂ファリムの見どころの1つである“テサルお祓い”については、「今回劇中で披露した“テサルお祓い”という儀式を実際見ることはなかなか難しくて、どのような動きで執り行うのか、どんな理由でやるのかなど資料映像を探してたくさん見て参考にしました」という。
「撮影が行われたのは半日ぐらいで、前日は1日中リハーサルを行いました。監督の指示でカメラを4台同時に動かしてカットを割らずに撮ったんです。本当に体力的に大変で周囲の状況もあまり見えないくらいでした」と、大変だった撮影当時をふり返った。
■いままでに恐怖体験は…?「ないです、怖いですもん」
今回、チェ・ミンシクを筆頭に、豪華なキャストが話題を呼んでいる本作。「本当に4人のケミストリーはすばらしかったです。現場で一緒にいられるだけで幸せでした。4人のキャラクターが初めて会うシーンではリハーサルから息ぴったりでした。本当に大きな喜びを感じて、この映画に関わって本当にうれしいと思ったのを今も覚えています」と話す。
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監督については、「チャン・ジェヒョン監督はずっとジャンル映画を作ってこられた方なので、お目にかかる前は真面目でシリアスな方なのかもと予想してましたが、いたずら好きでキュートな方でした(笑)」と明かし、「現場でも笑い合いながら楽しく撮影していたのですが、集中が必要な場面や厳しい状況になると本領を発揮して、自分の欲しい画を求めて最後まで諦めない、そんな姿も目撃しました。『あぁ、監督の頭の中には完成形が入っておられるんだなぁと感心しましたね」と笑顔で答えた。
最後に「この映画が日本で上映することになりまして、本当に嬉しく思います。本当に見どころの多い映画ですので、ぜひ皆さん劇場にたくさん足を運んで観に来てください」と、日本のファンヘ向けてメッセージを送る。
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なお、これまでに“怖い出来事”に遭ったことがあるか尋ねてみると、「ないです、怖いですもん(笑)そういう経験はないですし、これからもないことを祈っています」と答えたキム・ゴウン。クールなまなざしの中にキュートさが見える彼女は、巫堂という難しい役にどう挑んだのか、注目してほしい。
『破墓/パミョ』は10月18日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。