人気を集めるNetflixシリーズ『おつかれさま』。パク・ボゴムは「世紀の純情男」のヤン・グァンシクを演じ、IUは気が強くて聡明なオ・エスンに扮している。ドラマは貧しい中で奮闘する夫婦の愛情物語を描いている。
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舞台となっているのは済州島(チェジュド)だ。『おつかれさま』の内容を深く理解するために、済州島について解説しよう。
面積は、済州島の本島と付随する有人島8個・無人島54個を合わせて1846平方キロメートルである。これは、韓国全土の1・9パーセントに当たる。この面積は日本でいえば香川県とほぼ同じだ。
韓国最大の島として海岸線の長さは253キロメートルもある。観光地化されるようになって道路整備が進み、今は広い道路を利用すれば5時間ほどのドライブで島を一周することができる。
島の中央にそびえているのが漢拏山(ハルラサン)である。標高は1950メートル。韓国で一番高い山になっている。この漢拏山は島の気候を大きく左右していて、島の南側は漢拏山が北風を防いでくれるので、北側よりも温度が数度高くなっている。

多くの観光客を集める国際リゾート地
そんな温暖な気候を利用して、島の南側はみかん栽培が盛んである。また、済州島の基幹産業は観光事業であり、国際リゾート地として多くの観光客を集めている。
また、豊富な魚介類がよく採れるので、それを目当てに済州島を訪れる人も多い。そして、海女がとても多い島でもあった。そのあたりは、『おつかれさま』でもよく描かれていた。
歴史的に見ると、済州島は朝鮮王朝時代まで全羅道(チョルラド)に含まれていて、行政区域のうえでは済州郡になっていた。かつては罪人が島流しのときに送られる島であって、「済州島に流罪となったら二度と都に戻れない」と言われた。
それだけに「極刑の島」という印象が強かった。傑作時代劇『宮廷女官チャングムの誓い』でも、主人公チャングムが陰謀によって済州島に流される場面が印象深かった。
時代が移り、1946年に済州は全羅道から分離されて独自に「道」に昇格した。現在は「済州特別自治道」になっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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