オリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』の公開直前特別試写会が3月3日(火)に日本女子体育大学で行われ、キャストと主題歌を担当する「緑黄色社会」が登壇した。
20世紀初頭、“ベル・エポック”のパリを舞台に、夢を追いかける2人の少女の姿を描く本作。主人公の画家を夢見る少女・フジコの声を担当するのは當真あみ。フジコとパリでともに夢を追う少女・千鶴を嵐莉菜が演じる。
この度行われた公開直前"春休み"特別試写会では、上映後イベントに當真、嵐が登場すると、学生たちから大きな歓声と拍手が沸き起こった。
フジコを演じた當真は、「皆さんの今の盛り上がっている感じをすぐそこで聞いていて、本当に嬉しかったです。見てくださってありがとうございます」と笑顔で挨拶。続いて、バレリーナを夢見る千鶴役の嵐も「皆さんの反応がとっても嬉しくて、今日もすごく楽しみにして来ました」と語った。
公開を間近に控えた心境について問われると、當真は「アフレコをしたのが約1年前で、たくさんの長い時間を経て、いよいよ楽しみにしてくださっている皆さんに届けられるのが楽しみです。上映後に舞台に立つのは初めてなので、すごく緊張しています」と率直な想いを明かした。
嵐も「収録は2024年で、その後あみちゃんとドラマでも共演させていただいて。ずっと待ち遠しかった作品が、たくさんの方々に届けられるというのが本当に嬉しいです」と語り、今の時間を大切に噛み締めている様子を見せた。
イベントでは、事前に学生から寄せられた質問をボックスからキャストが引き、その場で答えていくコーナーが行われた。

「一歩踏み出す勇気」について聞かれた嵐が「私にとっては、お芝居に出会ったこと自体が一歩踏み出した経験でした」と振り返り、「もし今の仕事をしていなかったら?」という質問に當真が「私は中学2年生の時にスカウトがきっかけでこのお仕事を始めたのですが、その時は女優というお仕事を想像できていなかったので、進路表には理学療法士になりたいと書いていました」と明かして、意外な一面をのぞかせるなど、会場は和やかな笑いに包まれた。

さらに「大学に入ってから人間関係がうまくいかない。どうしたら周りに頼れますか?」という悩みに対し、現在大学三年生の嵐は、「私も1年生の時は本当に友達がいなくて。でも、大学で自分の好きなことを学べることが嬉しくて、人間関係を無理に優先しようとは思っていませんでした」と自身の経験を語る。「授業で一緒に活動する中で、自然と話せる子ができていった。共通の好きなことがある場所だから、きっと分かり合える人はいると思います」と優しく呼びかけた。
當真も「弱さを見せる人数は多くなくてもいいと思う」と続け、「無理に頼ろうとしなくても、いつの間にかポロッと話せる関係になれたら、それで十分」とコメントした。

最後の質問は「目標を達成するために心がけていること、落ち込んだ時のモチベーションの上げ方」。嵐は「目標を達成した時の自分を想像すること」と回答し、落ち込んだ時は「アニメや映画を観たり、音楽を聴いたりしています。失敗も宝物になる経験だと思っています」と前向きに話していた。
當真は「目標は口に出すようにしています。言霊を信じているので、声に出すことで自分を奮い立たせています」と語り、「落ち込んだ時は一度忘れることにします。反省はするけれど、ずっと沈まないように」とコメントした。さらに「その日の気分に合わせた音楽を聴きます。今回の作品の主題歌も、よく聴いています」と笑顔を見せ、会場を和ませた。

イベント中盤には、主題歌・挿入歌を担当する「緑黄色社会」がサプライズ登場。予想外の演出に会場からは割れんばかりの歓声が上がった。特別バージョンで主題歌を生歌唱すると、力強くも繊細な歌声がホールいっぱいに響き渡り、歌い終えた瞬間にはひときわ大きな歓声と拍手が巻き起こっていた。

楽曲制作について「緑黄色社会」の長屋晴子(Vo.)は、「台本を読ませていただいて、何かを始めるときってワクワクもあるけれど、それだけじゃなくて戸惑いや葛藤もあって、その気持ちだけでは前に進めない瞬間もあると思ったんです」「だからこそ、それでも自由に前へ進んでいってほしい、という想いで歌詞を書きました」と真摯に明かした。
穴見真吾(Ba.)も「この映画が描いている二人の女の子の"きらめき"を、どう音楽に昇華できるかを考えて、本当に全細胞を働かせて作りました」と力を込める。
メンバーのダンス・バレエ経験へと話が及ぶと、小林壱誓(Gt.)は「僕はメインはジャズダンスで、その基礎でクラシックバレエもやっていました。4歳から大学四年まで続けていました」と明かす。

穴見も「実家がバレエ教室で、2、3歳から高校生まで。ロシア系のバレエをやっていました」と振り返り、「楽曲の中で3拍子になる箇所があるのですが、そこには自分が昔踊っていた曲のオマージュも込めています」と裏話も披露し、観客からは感嘆の声が上がった。
嵐は「お二人に比べると本当に恥ずかしいんですが…」と前置きしつつ、「私は年少から小学生の低学年まで習っていました。でも、先生が怖くて辞めてしまいました」と照れ笑いした。Peppe(Key.)は「(小林、穴見について)先生が二人いるので…楽屋で教えてもらおうかなと思います」と続け、会場は大きな笑いに包まれた。
當真は「フジコと千鶴のように夢を追いかけるっていうことは、年齢も性別もどこにいるかも関係なく、皆さんが持っている権利だと思います」「それを一歩踏み出すかどうかは皆さん次第だと思うので、この作品を観て、ぜひ目指しているものに向かって強く一歩踏み出してほしいです。もし悩んでいるなら、その時間も自分の未来のためになると思うので、自分のための素敵な一歩を踏み出してください」とエールを送った。
嵐も「作中に出てくる薙刀や美術、バレエはもちろんですが、夢を追いかけている方や、その途中で壁にぶつかっている方にも、世代や性別を問わず共感していただける作品だと思います」「千鶴が夢に向かってまっすぐ進む姿や、フジコの背中を押してくれる言葉が、皆さんの中でこれからも響き続けたら嬉しいです。ぜひお友達にも勧めてください」と笑顔で締めくくった。
「緑黄色社会」は「夢を抱いている方の背中を押せたらという気持ちで『風に乗る』を作りました」「夢がある人も、まだ探している途中の人もいると思います。でも、夢がないことを焦らなくていい。これから見つかっていく途中なんだと思います」と優しく語りかける。
「すでに夢がある方はそのまま自由にまっすぐ進んでほしいですし、これからという方は肩の力を抜いて、風に乗るように自由に進んでいってほしい。そのときにこの曲を思い出してもらえたら嬉しいです」とメッセージを届けた。
夢を追いかけることの尊さと、その一歩を踏み出す勇気を描いた本作。まさに今、夢に向かって歩み続ける学生たちへ、そのメッセージが直接届けられる、特別な試写会イベントとなった。
『パリに咲くエトワール』は3月13日(金)より全国にて公開。



