現在公開中の話題のインド映画『ドゥランダル作戦』のメイキング写真が解禁。制作秘話が明らかとなった。
本作は実際に起きたテロ事件をベースに、国VS国、スパイVSテロリスト、ギャングVSギャングの陰謀と欲望が渦巻く衝撃のリアル・スパイ・アクション。

インド映画においてパキスタンでのロケは事実上不可能であり、政治的にも安全面でも許可が下りることはない。しかし本作は、カラチの“無法地帯”リヤリを驚くほどリアルに再現し、観客に「現地で撮ったのではないか」と思わせるほどの臨場感を生み出した。

撮影はムンバイのスタジオ、パンジャーブ州、ヒマーチャル・プラデーシュ州、ラダック地方、そしてタイのロケ地で行われた。特にムンバイCST駅南側の雑多な商店街をリヤリの路地として撮影したシーンは、住民が「朝起きたらパキスタン国旗が貼られていて驚いた」と語るほどの徹底ぶりだった。
小さな商店や露天商が密集するエリアに看板や旗、宗教的装飾を施し、さらにCG加工を加えることで、イスラーム教徒の暮らす土地の空気を画面に定着させた。

撮影監督ヴィカス・ノウラクハは、カラチの雑踏、砂漠の荒涼とした風景、裏社会の薄暗い路地を圧倒的なリアリティで描き出した。アクションシーンでは、結婚式襲撃やギャング壊滅といった大規模シークエンスが緻密に構築され、暴力が日常化した世界の異常性を浮き彫りにする。現地ロケが叶わないという制約を逆手に取り、インド映画の技術力と創造力を極限まで発揮した本作は、“撮れない場所を撮る”という挑戦を見事に成功させた。
パキスタンでは撮影はおろか上映も認められていないが、パキスタンのNetflixでは視聴ランキング1位を獲得した本作。その一方で「反パキスタン」的な内容が物議を醸し、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEを含む湾岸6か国では上映禁止処分となっている。

この度解禁されたメイキング写真では、ランヴィール・シン、サンジャイ・ダット、アクシャイ・カンナーらキャスト陣とアーディティヤ・ダール監督が真剣な表情で意見を交わす様子をはじめ、アクションシーンの予行演習や撮影の合間に見せる仲睦まじい瞬間など、作品の舞台裏を切り取った貴重な場面が収められている。
7月18日(土)には、東京外国語大学大学院教授の萬宮健策氏によるトークショー付き上映会を開催。リヤリの実情や、インドとパキスタンとの関係など、南アジアの現状について語る。
『ドゥランダル作戦』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。



