甘く愛らしい「ロコクイーン」から、手術室の「狂気のケ・スジョン」へ。キム・ジウォンが再び、自身の人生最高のハマり役を更新しようとしている。これまでのイメージを完全に払拭し、型破りな選択でキム・ジウォンの存在感を証明している今日この頃だ。
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キム・ジウォンは、2年ぶりにSBSドラマ『ドクターX~白衣のマフィア~』(Netflixで日本配信中)で見事な復帰を果たした。初回から視聴率11.4%(ニールセン・コリア調べ)を記録し、3話連続で上昇傾向を見せ、瞬く間に15%の大台を突破した。まさに視聴率クイーンの名にふさわしい記録だ。
最高視聴率24%を超えたドラマ『涙の女王』以来、2年ぶりの復帰作ということもあり、キム・ジウォンのプレッシャーも大きかったはずだ。しかし、時代考証をめぐる議論が起きる中でも、キム・ジウォンの底力は圧倒的だった。視聴率も人生最高のハマり役も更新中と高い評価を受ける中、彼女が『ドクターX』のケ・スジョンになるまでに演じてきた、彼女のキャリアを形作る代表的な役柄を振り返る。
『相続者たち』高慢な令嬢ユ・ラヘル

2010年に広告でデビューしたキム・ジウォンは、「オランシーガール」として知名度を高めた。その後、2011年から演技活動を始め、着実に出演作を重ねてきた。数々のドラマで主演を務めてきたキム・ジウォンの新たな魅力を発見させた作品が、2013年に放送されたキム・ウンスク脚本家の『相続者たち』だった。イ・ミンホ、パク・シネ、キム・ウビン、カン・ハヌルらとともに高校生役を演じ、視聴率25%を超えるヒットを記録した。
特にキム・ジウォンは、劇中で財閥令嬢ユ・ラヘル役を演じ、従来のイメージを打ち破る新たな姿を見せて話題を集めた。愛らしく活発なイメージとは一線を画し、歯に衣着せぬ毒舌を吐く冷徹な令嬢を演じたことで、キム・ジウォンの新たな一面が引き出された。作品のヒットとともに、彼女自身も注目を集めるようになった。
『太陽の末裔』カリスマあふれるユン・ミョンジュ

現在の「視聴率クイーン」「ロコクイーン」としてのキム・ジウォンを作り上げた2作目も、やはりキム・ウンスク脚本家の作品だった。2016年に放送された『太陽の末裔』でキム・ウンスク脚本家と再びタッグを組んだキム・ジウォンは、作品の大ヒットとともにスターの仲間入りを果たした。
放送当時、『太陽の末裔』は最高視聴率38.8%を記録し、毎回話題を集めた。ソン・ヘギョとソン・ジュンギだけでなく、チン・グとキム・ジウォンも大きな注目を浴びた。
キム・ジウォンはこの作品でも新たな挑戦に乗り出した。派遣された軍医のユン・ミョンジュ役を演じ、軍人らしい隙のない姿を見せる一方、特殊戦司令部の先任上士ソ・デヨン役を演じたチン・グと、甘くほろ苦いロマンスを繰り広げた。
シャープな切りっぱなしボブに、軍隊特有の「~であります」という語尾を使う話し方も新鮮な魅力となり、視聴者を引きつけた。
『サム、マイウェイ』愛らしいロコクイーン、チェ・エラ

『太陽の末裔』で人生最高のハマり役を生み出したキム・ジウォンは、続く2017年、パク・ソジュンと共演したドラマ『サム、マイウェイ』で、再び自身の代表的な役柄を更新した。彼女に「ロコクイーン」という称号をもたらした作品であり、パク・ソジュン演じる幼なじみと恋人へと発展していく過程や、青春時代の悩みと成長を繊細に描き出した。
『サム、マイウェイ』は、『椿の花咲く頃』や『おつかれさま』を手がけたイム・サンチュン脚本家の初期作品で、ラブコメ好きの視聴者から「人生最高の作品」の一つとして挙げられることも多い。
劇中でキム・ジウォンは、アナウンサーになる夢を抱くデパートのインフォメーションデスク職員、チェ・エラ役を演じた。明るく率直で、気取らない一方で愛らしいキャラクターの雰囲気だけでなく、その内面まで繊細に表現し、パク・ソジュンとのキュートなロマンスを完成させた。特に、劇中でキム・ジウォンが披露した「愛嬌の名シーン」は、今なお視聴者の間で語り継がれている。
『私の解放日誌』崇めたくなるヨム・ミジョン

2022年に放送され、俳優のソン・ソックをスターダムに押し上げたドラマ『私の解放日誌』は、キム・ジウォンにとって少し特別な作品だ。それまでの明るく快活なロコクイーンとは異なり、身近にいそうな、現実に根差したキャラクターを演じた。キム・ジウォンはソン・ソックとの印象的な相性のよさで、彼を「時の人」と呼ばれる人気俳優へと押し上げる一因にもなった。
『私の解放日誌』でキム・ジウォンが演じたヨム・ミジョンは、主人公である三きょうだいの末っ子で、口数が少なく、周囲の人々の中でも目立たない存在だ。
特にキム・ジウォンは、息苦しい日常から解放されたいという強い願いを抱く人物をリアルに描き出し、視聴者の共感を呼んだ。この作品を通じて、ラブコメだけでなく、人間ドラマまで見事に演じこなす俳優へと成長した。
『涙の女王』生まれながらの女王、ホン・ヘイン

キム・スヒョンと共演した『涙の女王』は、キム・ジウォンが再び「ロコクイーン」と呼ばれるきっかけとなった作品だ。彼女は、『私の解放日誌』で演じた平凡なヨム・ミジョンのイメージを完全に払拭し、財閥令嬢で百貨店社長のホン・ヘインへと見事に変身した。百貨店社長という役柄にふさわしい華やかなスタイリングと、さらに洗練されたビジュアルで美貌を披露する一方、冷たく毅然とした令嬢の姿も、嫌みなく表現した。
キャラクターを描き出すキム・ジウォンの演技の幅も広がった。彼女が演じたホン・ヘインは、平凡な会社員だったペク・ヒョヌ(演者キム・スヒョン)と離婚の危機に直面している、結婚3年目の妻だ。さらに、脳腫瘍により余命3カ月と宣告された人物でもある。
キム・ジウォンは、余命宣告を受けた苦しみから、財閥令嬢としての冷たく毅然とした姿、そしてキム・スヒョンとの甘く切ないロマンスまで、多彩な表情を見せた。キム・ジウォンとキム・スヒョンの息の合った演技もさることながら、ビジュアルから複雑な感情表現まで、安定した演技でキャラクターを作り上げたキム・ジウォンの存在感も大きかった。
『ドクターX』天才外科医ケ・スジョン

『涙の女王』のヒットを経て、キム・ジウォンは再び新たな姿を見せた。2年間のブランクを経て、今度は天才的な手術の腕を持つ外科医、ケ・スジョンとして復帰した。復帰作として注目を集めた『ドクターX』で、キム・ジウォンは早くも新たな人生最高のハマり役を手にした。医療描写の考証をめぐる議論が起きる中でも視聴率は上昇を続け、熱い反響を呼んでいる。
財閥令嬢として甘いロマンスを描いてきたキム・ジウォンは、今回は短いボブヘアに華やかさを抑えたスタイルで、カリスマ性をまとった。ケ・スジョンは、繊細かつ素早い手さばきで優れた手術技術を発揮する「天才外科医」だが、目の前の患者だけに関心を向ける人物でもあり、言動に一切の遠慮がない。
患者を救うことだけに集中し、ときには突拍子もない人物に見えることもあるが、「失敗しない」という強い自信を持っている。過去の傷にとらわれ、泣くことも笑うこともできないケ・スジョン。キム・ジウォンならではの明瞭な発音と安定した演技が、キャラクターへの関心をさらに高めている。
(記事提供=OSEN)
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