松村北斗主演、ヒロインを堀田真由が演じる、世界で一番近くて遠い最高純度のラブストーリー映画『まだ見ぬ君へ』の公開が決定した。
司法試験に落ち続け、引きこもり生活を送るフリーターの陽介(松村北斗)は、ある日、厚生労働省の「副音声」システムのアルバイトに出会う。それは、リモートで繋がった目の見えない依頼人の前に広がる“情景”を、機械的に音声で伝えるだけの簡単な仕事。陽介のパソコンに映し出されるのは、函館で暮らす依頼人・望海(堀田真由)の視界。彼女もまた、生きる希望を見失ったまま、日々を過ごしていた。函館と東京。繋がっているのは、“僕の声”と“彼女の視界”だけ。そこに一切の感情は必要ない、はずだった。
“依頼人のプライバシーには一切立ち入らず、依頼人の目に徹すること”それが副音声のルール、だけど言わずにはいられない。「ねぇ、君は誰ですか?僕はどうしても、君に会いたい──」。顔も名前も知らない、出会うはずのない2人。彼女の視界を通じて、モノクロだった僕の世界は、やがて鮮やかに色づき始める――。
本作は、大林利江子による小説「副音声 まだ見ぬ君へ」の映画化。
『九条の大罪』の公開を控える松村が演じる、引きこもりのフリーター生活を送る主人公・陽介は、リモートで繋がった目の見えない依頼人の前に広がる情景を、機械的に音声で伝える「副音声」システムのモニターのアルバイトを始め、東京にいながら遠く函館で暮らす彼女の目となり、彼女の世界を共有するうちに、惹かれ合っていく。
配信ドラマ「地雷グリコ」や主演を務める劇場アニメーション『ghost/夜の果て』の公開を控える堀田は、ヒロイン・望海(のぞみ)を演じる。東京と函館、繋がっているのは、“彼の声”と“彼女の視界”だけ。未来の見えない陽介と、光を失った望海、どうしようもなく惹かれ合う2人を、松村と堀田が瑞々しく演じる。そんなふたりの切ない距離感と世界観が伝わるティザービジュアルが公開。
さらに、1日30分の声の繋がりから始まる物語の一端を捉えた特報映像も到着。PCに向かい、「前方に、障害物なし。左右に、桜が咲き乱れている」と静かに語りかける陽介の声から始まり、陽介はマイクを通して、望海の前に広がる情景を言葉で紡いでいく。
「僕の声と彼女の視界、一人称視点の映像を副音声が彩る映像表現も本作の見どころ。函館ならではの雄大な自然や四季折々の絶景が、圧倒的映像美としてスクリーンに広がる。
監督は「シナントロープ」の山岸聖太、脚本は「私の知らない私」「身代金は誘拐です」などを手掛ける大林氏が、自身の小説を再構築した。
【コメント】
■松村北斗 (陽介役) ※単独主演
お話をいただいて、まず「副音声」という馴染みのある言葉でありながら、どのような内容なのか掴めない原作タイトルが非常に印象的でした。原作を拝読して、架空の物語でありながら「世界のどこかで本当にあったのではないか」と思えるほど、リアリティがあり、登場人物たちが懸命に生きる温かい世界観そのものに強く惹かれました。声と視界だけで繋がるふたりの微妙なすれ違いや、もどかしい距離感は、深く心を動かされると思います。
物語の結末を迎えたあとも、ふたりの未来や周りの人たちをずっと応援したくなるような作品になっていますので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです。
■堀田真由 (望海役)
初めて脚本を読ませていただいたとき、一筋縄ではいかない人と人との繋がりや、その中に宿る温もりを描いた優しい物語に心を打たれました。
これまでラブストーリーにはどこか気恥ずかしさを感じていましたが、この物語にはそんな気持ちを越えて飛び込んでみたいと思わせてくれる力がありました。
望海と向き合う日々の中で、目には見えないものを感じ、信じることの豊かさに触れながら、一つひとつのシーンを大切に紡ぎました。生きていれば、前を向くことさえ難しい日がどうしてもあると思います。そんなとき、誰かの何気ない言葉や優しさに救われることがあります。映画にも、そんな力があると信じています。
この作品が、観てくださる方の心に寄り添い、明日を生きる小さな力となれば幸いです。
■大林利江子 (原作・脚本)
うまくいかないとき、自分で自分の世界に呪いをかけてしまうことがあります。
それでも誰かとつながることで、世界にもう一度色が差していく。そんな思いを込めた作品です。
すばらしいスタッフ、キャストの皆様のお力によって、この作品が映画化されることを大変嬉しく思い、心より感謝しております。物語を書いたのは随分前ですが、AIが大きく進歩した今だからこそ、伝わるものもあるように思います。函館の風景の中を歩くように、映画の世界を楽しんでいただけたら嬉しいです。
■山岸聖太(監督)
監督を務めました山岸聖太です。
ネットに触れれば見たくないものまで見えてしまい、どんなことも可視化されてしまう昨今です。だからこそ、視えないことが心を惹きつける。視えないから、より想う。そこから勇気を出して踏み出す一歩がお互いを高め合う。この二人の物語は、今の時代だからこそ描く意味があるのかもしれません。函館の儚い空気と共に、陽介と望海の行末を見守って頂けたら幸いです。そして、この作品で描かれる「副音声制度」が現実になることを心から願っています。
■貴島彩理(企画プロデュース)
今作は、助けてと素直に言えない頑張り屋さんたちが、助けてと“誰かに頼る強さ”を見つける物語です。
現代人は力を抜くのがへたくそで、自分を追い詰めてしまいがちです。人生を失敗したと感じたり、泣きたいのに涙の流し方を忘れてしまう人もいるはず。
でも深呼吸をして周りを見渡せば、味方でいてくれる誰かの存在に気付けるかもしれません。
肩の力を抜いて眺めたその場所は、意外にも愛に溢れているのではないでしょうか。
この映画が、まだ見ぬ“自分の素敵さ”に、気づくきっかけになれば嬉しいです。
『まだ見ぬ君へ』は2027年4月2日(金)より全国にて公開。
