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予告犯

『予告犯』生田斗真
 特別インタビュー

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頭に新聞紙製の頭巾をすっぽりかぶった男の姿を見せられ、生田斗真主演最新作! と謳われても若干戸惑う。だが、本人が「僕の目なんですよ」と苦笑しながら明かすように、かろうじて見える両目は紛れもなく彼のもの。どこかギラついていて、不穏と魅力が共存しているかのような目の奥には、生田さん曰く「社会に対して納得のいっていないことが多い奴の思い」があり、その思いが映画『予告犯』を突き動かしていく。

生田さんが演じるのは、インターネット上に現れた謎の男。法で裁かれない犯罪に目を光らせる彼、その奇異な姿から“シンブンシ”と呼ばれ始める男は動画配信サイトに“犯行予告”を投稿しつつ、犯罪者と見なすべき者たちに次々と制裁を加えていく。
「彼は言ってしまえばダークヒーローで、ネット社会のカリスマと化していく男。中村(義洋)監督からも、その説得力を求められました。目だけが見える状況の中、彼の鋭さや哀しさを表現しなくてはいけない。お家で試してみていただいたら分かると思うんですけど(笑)、新聞紙をかぶって首を回すと、頭と新聞紙がずれちゃうんです。そうならず頭の動きと連動するよう、バンドやマジックテープで固定したりして改良を重ねました」。

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ちなみに、ネット社会のカリスマを演じた生田さん自身は、「ソーシャルネットワークはやっていないですし、ネットとすごく身近に生きているかと言えばそうでもないんですけど…」とのこと。「でも、家にパソコンはあるので(笑)。ニュースをチェックしたり、映画の情報サイトも見ますよ。映画館を検索したり、監督のインタビューを読んだり、メイキング映像を見たり。海外作品の情報を手に入れるのに便利。シネマカフェ? も、今後チェックしますね(笑)」だそうだ。

さらに、生田さんと言えば『脳男』や「ウロボロス~この愛こそ、正義」でも悪の成敗に乗り出し、善と悪の境界線を渡り歩いていた。「そういうお話をいただく機会がたまたま続いただけ」と明かすが、「でも、善と悪っていつの時代も簡単に答えの出せるものじゃないし、そこに興味を引かれる気持ちは確かにあります」とも続ける。
「ニュースなどを見て考えさせられることは僕にもある。シンブンシが制裁を加えるような相手に対して、多少なりとも思うところはあります。なので、共感とは違うけれど、自分の中に少しでもある感情を引き出した部分はあるかもしれない」。

「ただし」と呟いた後、生田さんの口から『予告犯』の核心に迫る嘆きが漏れた。
「シンブンシの場合、彼には彼の目的があるので。一概に正義のために行っているとは言えないんですよね。そのあたりについても語りたいんですけど…、この映画は多くを話すとネタばれになってしまうので困ります(笑)」。

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物語が進むにつれ、“シンブンシ”は4人から成るグループであることが判明。さらには、彼らの運命を大きく変えた過去が明かされていく。今やネット上の格好いいカリスマと化した男には、格好よくならざるを得なかった理由がある。「1つ言えるのは…」と慎重に言葉を選ぶ生田さんの表情は、困りきっているように見える反面、少しだけ楽しそうだ。 「自分のためには頑張れなかった奴が、自分以外の誰かのためになら頑張れて、しかも世界を変えるほどの力を持つことができた。そのきっかけに触れるとまたネタばれになるんですけど(笑)、そういうことって意外とあると思うんですよね。自分のために頑張るのは難しいけれど、誰かに喜んでほしい、誰かのためになりたいと思った時、人は力を爆発的に発揮できる。僕自身、彼の変化をすごく身近に感じながら演じていました」。

そもそも俳優は、人を喜ばせる仕事。役の中に見出した“献身”を「すごく身近に感じた」のは、役者として生きる生田さんの心情とも切り離せない。
「ここ最近、特に思うんですよね。人を喜ばせたいって。この仕事を始めて間もない頃はこんな役を演じたいとか、あんな作品に出てみたいとか、自分の満足度を高めるためというのが大きかった。でも、今はもうちょっと外に向けている感覚があるかもしれないです。以前よりも、観客のことを考えるようになった。ハードな作品ばかりやってもお客さんは飽きちゃうだろうから軽めのラブストーリーも届けたいなとか、この作品を作ったらお客さんはどう思うかな? とかって。誰かのために、なんて言うと格好つけた言い方になっちゃいますし、じゃあお客さんのために芝居をするのかと言ったらそれはまた別の話なんですけど。ただ、僕も30歳という年齢になって、人生観や考え方、作品に向かう姿勢が大きく変わってきました。震災を経たというのもありますし。結局、見てくれる人がいないと、自分という人間は成立しない」。

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「この作品もね、ハードな内容なのかなと思って観に来てくれた人たちが、最終的に『あれ? なぜか涙が…』となって映画館を後にしてくれるんじゃないかなって」とにんまり妄想する姿には、観客への思いを強めた今の生田さんらしさが。
「まさか! が待ち受けていますから。ハードな印象とストーリーの着地点にあるもののギャップを、お客さんにもぜひ味わってほしいんですよね。男同士の横のつながりみたいなものを描いた、すごく温かい映画なんじゃないかなって」。

だからこそ、女性にも観てほしいという。シネマカフェ読者の大半が女性であることを伝えると、「ぜひ女子の純粋な意見を聞きたい!」と笑顔が返ってきた。
「目的に向かって進むシンブンシ4人の姿を見て、男同士のつながりっていいなとか、自分も彼らの輪に入りたいなとか、そういった憧れみたいなものは感じてもらえるんじゃないかなあって。と言っても、彼らの輪に入ったら大変な目に遭うことになっちゃうんですけど(笑)。男たちが組んだスクラムの強さ、結んだ絆の深さを女性が見てどう感じるのか、すごく興味があるんです。何せ『予告犯』の宣伝チームは監督や僕、共演者も含めて男だらけで、オッサン同士で『この映画、やばいっすよ』と言い合う状況に疑問を感じ始めていたところ。なので、女性の皆さん、この映画をぜひよろしくお願いします(笑)」。

映画『予告犯』

ある日、Tシャツ姿に、新聞紙製の頭巾を被った謎の男(生田斗真)がネットに奇妙な動画を投稿し始める。「明日の予告を教えてやる―。」集団食中毒を起こした上に、法律上の不備を指摘し開き直った食品加工会社に対し、「食い物の扱いも知らないこいつらに、俺がきっちり火を通してやる」と予告。警視庁サイバー犯罪対策課に所属するキャリア捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)は近年多発するサイバー犯罪の数々を取り締まっていた。謎の男による犯行予告動画の存在に関する報告を受けた吉野は謎の予告犯=“シンブンシ”の捜査に乗り出す。すると食品加工会社の工場が放火される事件が発生。予告動画が現実のものとなり、その後も予告動画の内容が実行されるという事件が多発する。“シンブンシ”はネット社会で炎上した無思慮な当事者たちに次々と制裁を下していく。模倣犯も出現、遂には政治家殺害予告にまで至り、“シンブンシ事件”は社会現象へと発展していく…。

監督:中村義洋
キャスト: 生田斗真、戸田恵梨香、鈴木亮平、濱田岳、荒川良々
オフィシャルサイト:http://www.yokoku-han.jp/
© 2015映画「予告犯」製作委員会 © 筒井哲也/集英社

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