東京のどこかにある一軒家で、古書店「モチの家」を営みながら雑文筆業をしている餅月敦子。
トン子の愛称で親しまれる彼女の家には、年齢も職業もバラバラ、でも気の合う女たちが集い、おいしい料理を囲んで、飲んで食べて話して……。
東京の街をふわりと漂う8人の女たちがそれぞれの幸せを模索する姿を描く『食べる女』。
トン子を中心にキャラクターたちがゆるく繋がって展開する群像劇は、『ラブ・アクチュアリー』に似た味わいだ。
ロックTに着物の羽織が定番ルックのトン子(小泉今日子)は、“食”をこよなく愛し、ごはんや「道草」を営む幼なじみの美冬(鈴木京香)と2人で台所に立ち、シンプルながらとびきりおいしい料理を作る。
恋愛には達観しているトン子に対して、若くてかわいい男に目がない美冬は面倒見が良く、困っている人を放っておけない性格。
大人だけど、分別くさくなくて自由な2人を慕って毎晩のようにご馳走になっているのは、トン子の担当編集者の圭子ことドド(沢尻エリカ)と制作会社勤務の多実子(前田敦子)。
自立して恋はお休み中だったドドには意外な出会いが訪れる一方、多実子は彼との平穏な関係にぬるさを感じている。
2人が行きつけの「BAR ロマ」を手伝う珠美(山田優)は、形にとらわれない自由な愛を貫いている。
バーの常連客で古着ショップ店員のあかり(広瀬アリス)は押しに弱く、得意料理の食材で「安くて旨くて簡単」なひき肉に、つい自分を重ねてしまう。
「料理ができなくてもいい」というプロポーズの言葉を真に受けたばっかりに、夫に浮気され、トン子の家に身を寄せながら美冬から料理を教わる主婦のマチ(シャーロット・ケイト・フォックス)、2児を育てるパーツモデルのツヤコ(壇蜜)は別居中の夫への思いを断ち切れず……。
誰か1人に深く共感するのもありだが、むしろ8人の女性1人1人に自己投影できる何かが分散している、そんな物語。
今はトン子の気分、でも明日はあかりに共感しているかも。
そんな多面的な私たちに、自分を見つめ直し、おいしい女になるきっかけを与えてくれる。
Aタイプ
“ぬるま湯”の男では満足できない【白子多実子(前田敦子さん)】タイプ
恋愛に刺激を求めるタイプのあなたは、不倫などの叶わぬ恋ばかり続け、心がすり減ってしまっているかも…。とはいえ、優しく尽くしてくれる“良い人”では満足できないでしょう。今の彼氏が“ぬるま湯”(良い人)なら、いっそ別れるという選択肢もあり。そして次の恋は、始める前から妥協するのはやめましょう。
Bタイプ
安らぎを求めて前のめりになりがちな【米坂ツヤコ(壇 蜜さん)】タイプ
恋愛に安らぎを求めるものの、基本的に追いかけたいタイプのあなた。恋心が前のめりになりすぎて、好きな相手からドン引きされてしまう(相手には安らぎを与えられない)こともあったのでは? 一度、生活環境をガラリと変えるなどして、恋愛以外に安らげる居場所を作るといいかもしれません。
Cタイプ
相手の気持ちや料理の味に鈍感な【豆乃・リサ・マチルダ(シャーロット・ケイト・フォックスさん)】タイプ
相手の気持ちを察するのが苦手なあなたは、料理の味にも鈍感かもしれません。ですが、実は内面の芯は強いタイプだと思いますから、必要なのは変わるための“きっかけ”だけでしょう。今の恋がうまくいっていないとしても、目の前の問題をデメリットとはとらえず、自分が成長するために乗り越えるべき壁だと考えてください。
Dタイプ
都合のいい女になってしまうことが多い【本津あかり(広瀬アリスさん)】タイプ
本質的には追いかけられたいタイプにもかかわらず、つい男に優しくしすぎて、都合のいい女になりがちなあなた。あなたの内面をきちんと理解してくれる運命の男と出会えば、悪循環から抜け出せるはず。ネガティブにならずにいれば、仕事中などの何気ない日常のなかに隠れた“運命”を見つけられるかも。
Eタイプ
強い女と思われ恋愛に逃げ腰になっている【小麦田圭子(沢尻エリカさん)】タイプ
仕事でのキャリアを順調に積み上げるなどして、まわりから強い女と思われがち。そんなあなたは恋愛に逃げ腰になっているかもしれませんが、“食”の好みが合うといったふとしたきっかけで、理想とは全然違う男に惚れてしまうタイプでしょう。バイアスをかけずに男を見ることができたとき、素敵な恋が始まるはず。
Fタイプ
愛の形式にさえとらわれない“自分”を持つ【茄子田珠美(山田 優さん)】タイプ
自身のインスピレーションを大事にするあなたは、愛の形式にさえとらわれないほど、“自分”を強く持っているタイプ。好きな男の意思を尊重しつつ、自分の気持ちにもウソを吐きたくないため、結果的に固定観念に縛られない恋愛のスタイルを見つけられるでしょう。
Gタイプ
肉食系だが“聖母的な愛”も本物な【鴨舌美冬(鈴木京香さん)】タイプ
“聖母的な愛”という表の顔の下に、肉食気質を隠し持っているタイプ。でも、その“聖母的な愛”も偽りではなく、れっきとしたあなたの本質なのではないでしょうか。その懐の大きさを持ち続ければ、性別問わずまわりに人が集まってくるでしょう。
Hタイプ
人生に達観し迷える女たちの恋愛を見守る【餅月敦子(小泉今日子さん)】タイプ
いくつかの恋を経験した末に達観し、恋愛に依存することがなくなったあなたは、迷える女たちの恋愛模様を温かく見守ろうとするタイプ。ああしろこうしろとアドバイスはしないものの、ぴったりと相手の気持ちに寄り添えるため、女からも男からも掛け値なしの信頼を得られるはず。
診断チャート監修:堺屋大地(恋愛コラムニスト、恋愛カウンセラー)
8人の女の生き方と絶妙にリンクし、生きること=食べること=愛することを実感させてくれるのが劇中に登場する料理の数々。
原作者であり、映画の企画・脚本・プロデュースを手がけた筒井ともみは、食にまつわるエッセイやレシピの著書もある。
筒井さんのオリジナルを始め、映画には50点以上の家庭料理が登場。旬を意識した一品から、冷蔵庫にあるものをセンスよくアレンジしたものまで、すぐに試してみたいものばかり。
トマトと卵の炒めものには女性の身体に良いと言われる白きくらげを加えたり、塩の振り加減が絶妙な手羽先の岩塩焼き、鯵をサワークリームで和えるなど、ちょっとかけたひと手間においしさの秘訣がいっぱいだ。
映画には旬の食材を調達してドドの胃袋をつかむサラリーマン、タナベ(ユースケ・サンタマリア)も登場する。
彼の料理は女たちとは好対照だが、男女を問わず、誰かをもてなすのは最高の愛情表現の1つであることが伝わる。
料理ができないマチはまず、おいしいものを自分で知ることから始まった。
簡単でも心を込めて自分で作り、それを「おいしい」と食べてくれる人がいて、一緒に分かち合うことから愛は始まるのかもしれない。
そして、みんなで食べるごはんはもちろん最高だけど、ひっそり一人で食べる玉子かけご飯のおいしさもまた格別。
豪勢でなくても、本当においしいものを食べて、心も体も元気になれば、愛する気持ちも強くなる。
シンプルだけど、とても大切なヒントが散りばめられた必見の一作だ。
年齢、職業、価値観様々な8人の女たちの日常を通して、<食>と<性>の本来のあり方が描かれる本作。原作は、2007年に発売された筒井ともみ著「食べる女」、「続・食べる女」(新潮社文庫)。
人はおいしい食事をすると、体が元気になる。いとしいセックスをすると、心が優しくなる=“スローフード・スローセックス宣言”を冒頭1ページ目から掲げたセンセーショナルな短編集を筒井自身が脚本化。
恋に、仕事に…悩みながらも奔走する8人の女性たちを演じるのは、<今>を代表する、超豪華女優陣。奇跡のような夢の共演が実現。
企画・原作・脚本・プロデュース:筒井ともみ
監督:生野慈朗
出演:ニ小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香
オフィシャルサイト
2018年9月21日公開
© 2018「食べる女」倶楽部