2006年を占う映画 vol.4 2006年の注目は、動物&子供がいっぱいの禁じ手映画? 『オリバー・ツイスト』
日本では、空前のペットブームが続いていて、TVや雑誌、新聞などで、可愛い動物の登場を目にすることが多い今日この頃。日本だけのことかと思いきや、世界的にその傾向がある様子。映画界では、昨年から今年にかけて、動物系のものが続々。『皇帝ペンギン』『いぬのえいが』『トゥルーへの手紙』『マダガスカル』などなど。アニマル・ラヴァーな私として、頬もユルユルなのではありますが、登場する動物たちが可愛いからといって、映画の質もばっちりかといえば、そう世の中は甘くないもの。それはそれ、これはこれ。とはいえ、動物好きにしてみれば、ついつい評価が甘くなりがち。(上記の作品は、玉石混交の作品群の中でも、いい味を出しているものです。念のため)
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同様に、子供を起用した作品も、子役たちの愛らしさについつい評価が甘くなりがち。「そこを狙っているだろう!」とまでは言いませんが、子役が印象的な活躍する作品もかなり目立ってきています。『フライトプラン』、『イノセント・ボイス 12歳の戦場』(←特に必見!)、『リトル・ランナー』、『僕が9歳だったころ』などなど。そういえば、『レジェンド・オブ・ゾロ』まで子役度炸裂!でしたっけ。ウルウルと瞳をうるませた健気でキュートな子供たち。その姿は、お馴染みの人気TV特番「はじめてのおつかい」的感動を誘発。可愛すぎる子供は、可愛すぎる動物と一緒で、言わば“禁じ手”。「ずるいよなー」と思いながらも、人はついついハマるのです。『ローズマリーの赤ちゃん』『戦場のピアニスト』で知られる名匠ロマン・ポランスキーの新作『オリバー・ツイスト』は、バーニー・クラーク君が“武器”。昨秋、東京国際映画祭のために来日した際、好評だったせいなのか、公開に先駆けて再び来日!! 作品ヒットのためならば、子供に飛行機に乗ってロンドンからはるばるもう一回来てもらう。やっぱりこれも、禁じ手のような。
ところで、バーニー君の誕生日が、私と同じだということがこのたび判明。これで妙に親近感を抱いてしまった私は、2度目の来日を待たずして、すっかり撃沈されたのでした…。
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