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『アンジェラ』リー・ラスムッセン来日インタビュー

『ジャンヌ・ダルク』('99)以降、監督業を離れ『TAXi』('97)や『トランスポーター』('02)などプロデューサーとして数多くの作品を手掛けてきリュック・ベッソンが、6年の沈黙を破って監督に復活した! 構想10年、監督10作目に描かれるのは“純粋な愛”をテーマに据えたラブ・ストーリー『アンジェラ』。そして、『レオン』('93)のナタリー・ポートマン、『ジャンヌ・ダルク』のミラ・ジョヴォヴィッチに続くベッソン・ミューズに選ばれたのは、GUCCI専属のスーパーモデルとして活躍するリー・ラスムッセンだ。

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『ジャンヌ・ダルク』('99)以降、監督業を離れ『TAXi』('97)や『トランスポーター』('02)などプロデューサーとして数多くの作品を手掛けてきリュック・ベッソンが、6年の沈黙を破って監督に復活した! 構想10年、監督10作目に描かれるのは“純粋な愛”をテーマに据えたラブ・ストーリー『アンジェラ』。そして、『レオン』('93)のナタリー・ポートマン、『ジャンヌ・ダルク』のミラ・ジョヴォヴィッチに続くベッソン・ミューズに選ばれたのは、GUCCI専属のスーパーモデルとして活躍するリー・ラスムッセンだ。



「ベッソン監督に選ばれたことは、ほんとうに名誉なこと。台詞の多いアンジェラ役を私が演じられると思ってくれたことが何よりも嬉しかったの。でも、実はフランス語を話せなかったのよ(笑)」というリーだが、なんと3カ月半で習得したとか。

また、大掛かりなスタントを使った近作のベッソン作品とは一変、『アンジェラ』は言葉、会話に重点がおかれ、彼自身も「この映画のスタントは“セリフ”だ」と語っている。リーにとっては慣れないフランス語での演技。不安やプレッシャーはあったのだろうか。

「パリの街を舞台にしたモノクロームの映画、それもベッソンの映画で演じられることがとにかく嬉しかったの。チャレンジだったのは“言葉”だけ。それが一番高いハードルだったわ。映画が監督のものだとしたら、演技はその物語を伝えるツールのひとつだと思うの。だから演技に対するプレッシャーは感じなかった。むしろ遊んでいる感覚よ(笑)。でも、言葉は別。演じることはもちろん、スタッフとのコミュニケーションもフランス語でしょう。結果的にその孤立している感じがアンジェラという役にうまく影響したけれど、それは美しい偶然ね!」



モデル、映像クリエイターとして監督や脚本を手掛けるなど、表現者として多方面で活躍するリーだが、言葉以外ではどんな役作りをしたのだろう。

「一目置かれるような距離感、目を引く存在感といった姿勢に気を付けたわ。アンジェラはどこか獣的で男性的なのよ」

という役作りも、身長180センチのリーだから為せるわざ。ちなみに、もう一人の主人公アンドレ(ジャメル・ドゥブーズ)との身長差は13センチ。そこに込められた意図は何なのか。

「それはベッソン監督が観客に“自分に欠けているものは何か”を体現させるためにとった手法なの。つまり、アンドレは自分には何もいいところがないと思っている。そんなアンドレが唯一耳を傾ける存在が美だったからこそ、彼の前にアンジェラが現れるの。モノクロームの世界にも意味があるのよ。2人は真逆の存在でお互いがないものを持っていて、一緒になって初めて1つの円が完成する。そのコントラストを表しているのが身長差や髪の色なの」



最後に映画のテーマ“純粋な愛”──相手を想う愛はもちろん、自分自身を信じる愛を描いていることについて訊いた。

「アンジェラの存在は、アンドレの女性的な部分を投影させたのかもしれないわね。その答えは、鏡のシーンを観てもらえればわかると思うわ。自分自身をリスペクトすることができなければ他人からリスペクトされないし、自分を愛せない人間が人を愛することはとても難しい。すべては自分の内面から始まるものだから」

リュック・ベッソンが見つけた新たなミューズ、リー・ラスムッセンの演じるアンジェラが何者なのかは、映画で確かめて。


『アンジェラ』
配給:アスミック・エース エンタテインメント
劇場情報:5月13日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開
(C)2005-EUROPACORP-TF1 FILMS PRODUCTION APIPOULAI PROD

《text:Rie Shintani》

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