大傑作『冬のソナタ』の主役は伝説のペ・ヨンジュン。彼が演じたチュンサンは、韓国ドラマの中で最も有名な主人公かもしれない。それほどカリスマ性があったチュンサンの母親がカン・ミヒという女性だった。
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ピアニストであり、とても知性的なタイプだったのだが、息子を溺愛する過程でチュンサンの人生を歪めてしまう。実際、物語の中でチュンサンとカン・ミヒの関係はかなり緊張感をともなうものだった。そんな中で、カン・ミヒの役をクールに演じたのがソン・オクスクであった。
ソン・オクスクは1960年生まれ。1980年に女優となり、22年目に『冬のソナタ』に出演した。彼女にとって記憶に残るドラマはたくさんあったが、『冬のソナタ』は別格だった。なぜなら、当時人気絶頂だったペ・ヨンジュンの母親役を真摯に演じることができたからだ。
このように、このドラマはソン・オクスクの女優人生を華やかに飾っていた。その『冬のソナタ』の放送10周年記念イベントが東京で開催されたとき、ソン・オクスクも出席して思い出を語っていた。
「本当に『冬のソナタ』は特別なドラマです。多くの方々から変わらぬ愛を受けています。私たちは絶えず変わっていきます。新しい作品にもたくさん出演し、自分の姿も変わったりします。それなのに、自分の姿を多くの方が覚えてくださり、これ以上ありがたいことはありません。これからも記憶に残る俳優として努力してまいります」
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強烈な印象を残した女優
このように決意を語っていたソン・オクスク。彼女は『冬のソナタ』のあとにも、『善徳女王』や『ラブレイン』といった人気ドラマに出演した。また、2013年にはKBS週末ドラマ『私の娘はソヨン』でも人気を博していた。
女優のみならず大学で講義をするほどの知性派であり、その活躍は幅広かった。最近では、ブラック・ラブコメディ『浮気したら死ぬ』(2021~2022年)でソン・オクスクは家政婦ヨム・ジノクに扮して強烈な印象を残していた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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