『ハチミツとクローバー』レビュー
ご存知大人気コミックを映画化した『ハチミツとクローバー』。夜風に吹かれながら飲み明かした夏、突然ドライブに行こうと誰かが言い出して、海まで車を走らせたあの日——。本作に散りばめられた、キラキラした青春のエピソードを前にして、あー、そういえばそんなこともあったな、とふと物思いにふけっていた。そして、大好きな人の行動に一喜一憂する姿をなつかしく感じ、どうしようもないくらい自分の気持ちに正直に生きる彼らをうらやましく思った。やっぱり好きな人と一緒ならば、何を食べても美味しく感じるし、恋をしていると、いつもと同じ風景さえも違って見える。そういうことを決して忘れていたわけではないけれど、それぞれ片想いに悩む5人に自分を重ねているうちに、どこか少し“大人”になってしまっていた自分に気づかされた。あんなふうに、突っ走ることは出来ないかもしれないけど、せめて後悔しないように、精一杯気持ちをぶつけよう。観終わった後、そう決心している自分がいた。素直でまぶしい“ハチクロ”の世界。きっと、本当に大切な想いが見つかるはず。
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『ハチミツとクローバー』
配給:アスミック・エース
劇場情報:7月22日より渋谷シネマライズ、新宿ジョイシネマ3、池袋シネマサンシャインほか全国にて公開
(C)2006「ハチミツとクローバー」フィルムパートナーズ
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