『天使の卵』小西真奈美、市原隼人、冨樫森監督、村山由佳完成報告記者会見
94年に発売以降、100万部を超えるセールスを記録している村山由佳の「天使の卵 エンジェルズ・エッグ」。その映画化作品となる『天使の卵』の完成報告会見が8月2日、都内で行われた。登壇したのは、主演の市原隼人、小西真奈美と冨樫森監督、そして原作者の村山由佳、主題歌を担当したSunSet Swishの3人。
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本作では、19歳の青年と、27歳の女性の切ない愛の物語が描かれている。美大を目指す浪人生・歩太を演じた市原隼人は、絵を描く練習をしたそうだ。「描いては消し、描いては消し…と練習しました。ものを作るのは大好きなので楽しかったです」と語る。
その歩太が一目ぼれしてしまう年上女性・春妃を演じた小西真奈美は原作をすでに読み、出来上がった映画を観ても何度も泣いてしまうほど、ストーリーのファンだという。「原作がとにかく素晴らしかったんです。ですから、原作のファンの方たちにも、まだ読んでない方たちにも映画として楽しんでいただける作品にしたいと思いました。(原作者の)村山さんとも何度も現場で話し合いました。私の中でも、この先ずっと残っていくだろうし、残していきたい作品です」と、自信のほどを覗かせていた。
原作者の村山由佳にとって、本作はデビュー作という、とても思い入れのある作品。映画化までに12年かかったことを考えると感無量だという。「これまでに、映画化の企画は30以上ありました。でも、いつも最後の1ピースがうまくはまらなくて実現しなかった。でも今回は、原作の色合いや手触り、何を伝えたいかという、原作を大事にしようとしてくださったみなさんの思いで、この作品が完成しました。それが何よりも嬉しいです。もちろん、映画には小説にない部分もありますが、そのどれを見ても作品の世界からはずれていないし、むしろ、もっと豊かになっていました。原作にないシーンで涙がボロボロこぼれるということもありました」と、作品の完成度の高さを絶賛。
監督を務めるのはこれまでに『星に願いを。』『非・バランス』など、人間の愛や情を巧みにスクリーンに切り取ってきた冨樫森。「悲しい結末を迎えるピュアな物語をいかに前向きに描けるか、に挑戦しました。答えは映画の中にしかない。1人でも多くの方にこの作品が届くことを祈っています」と、作品への強い思い入れを語り会見を締めくくった。
『天使の卵』
配給:松竹
劇場情報:10月21日より全国にて公開
《シネマカフェ編集部》
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