寒さは笑って吹き飛ばせ!『オープン・シーズン』ロジャー・アラーズ、ジル・カルトン監督来日インタビュー
心温まる動物映画が多数公開される今冬。街中で暮らしていたクマが、未体験の野生の森に放り出されたことから始まる冒険を描いた『オープン・シーズン』がいよいよ日本に上陸する。甘えん坊なペットのクマ・ブーグをはじめ、トラブルメーカーのシカ・エリオットやビーバー、ヤマアラシなど、次々と登場するユニークな動物キャラクターたちと、繊細で美しい映像が魅力の本作。公開を控え来日した2人の監督、ロジャー・アラーズとジル・カルトンに見所を語ってもらった。
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心温まる動物映画が多数公開される今冬。街中で暮らしていたクマが、未体験の野生の森に放り出されたことから始まる冒険を描いた『オープン・シーズン』がいよいよ日本に上陸する。甘えん坊なペットのクマ・ブーグをはじめ、トラブルメーカーのシカ・エリオットやビーバー、ヤマアラシなど、次々と登場するユニークな動物キャラクターたちと、繊細で美しい映像が魅力の本作。公開を控え来日した2人の監督、ロジャー・アラーズとジル・カルトンに見所を語ってもらった。
原作はカートゥーニストであるスティーヴ・ムーアによるたった5ページのコミック。そこから1時間半の長編アニメをつくりだすまで総製作期間は約3年半、「そのうち2年半はストーリーや各キャラクターの個性を組み立てる作業に費やした」とジルは振り返る。彼女はピクサー・アニメーション・スタジオで8年近く、『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』など同スタジオの代表作に関わってきた経歴を持つ。対して共同監督のロジャーは『美女と野獣』、『アラジン』、さらに監督を務めた『ライオン・キング』など、ディズニーのメジャーアニメで重要な役割を果たしてきた。ピクサーの3D、ディズニーの2D、2人の豊富な経験があってこそ、2つを融合させ、『オープン・シーズン』の美しい映像を生み出せたのだろう。
「昨日のインタビューでロジャーと『日本人はデザイン感覚を評価してくれて嬉しい』と話していたところだったのよ。だってこの作品でもっとも注力した部分なんだもの。本作では2Dアニメの見え方を追求したけれど、同時に動物の毛の感触など細かい部分も忠実に再現したかったの。そのために特別なプログラムも開発したわ。だから日本の文化はそういう努力を認めてくれて嬉しい。アメリカの観客も、もちろん美しいアニメーションだと思って観ているかもしれないけど、そういう細かい部分は理解の範疇を超えているから。2Dや3Dを融合させたデザインの細部に対するこだわりまでは、分かってもらえないのよね(笑)」(ジル)
もちろん映像の美しさだけではなく、ユーモアあふれるキャラクターたちが観客を強く惹きつける。
「最も大切にしていたのは、それぞれの性格の個性を表現すること。難しかったのは、自然で動物的な動きと、人間的な動きのバランス。この作品に登場する動物は、四つ足でも歩く一方で、二足歩行でコーヒーを飲んだりもする。その2つの動きが移行する時に違和感を持たせないようにするのが最大の焦点だったよ。そもそも、人間と動物では、腰骨の形が全く違うからね」(ロジャー)
さらに、バラエティ豊かな声優陣も早くから話題に。特にシカ・エリオット役をアシュトン・カッチャーが務めていることが注目を集めているが、実は彼とは知らずに、声だけで選んでいたそうだ。
「声優はかなり早い段階で決めていたわ。声の候補を40ほど選んであったから、ブーグとエリオットとして一番相性の良い声の組み合わせを探したの。その時に、声優の名前は見ないようにしたわ。俳優の名前を見てしまうと、どうしてもその人の顔が浮かんできて、純粋に声だけで選べなくなるでしょう。ランダムに声だけを組み合わせて、マーティン・ローレンスとアシュトン・カッチャーの声の組み合わせがベストだと思ったの。選んでから初めて名前を見たのよ」(ジル)
「日本語吹き替え版のキャストにも大満足! 本当に愉快で素晴らしい。イシヅカさん(吹き替え版ブーグ役・石塚英彦)の声は大正解だね。『まいうー』ってうなるところなんか、ブーグにぴったりだよ! 見た目もそっくりだしね(笑)」(ロジャー)
キュートな動物たちが寒さを吹き飛ばしてくれること間違いない『オープン・シーズン』。最後に、2人のお気に入りの動物映画を訊いてみた。「『ライオン・キング』っていう答えはアリ?(笑) でも『ベイブ』かな。『シャーロットのおくりもの』も楽しみだ」(ロジャー)
「私もやっぱり『ベイブ』。実写の動物が、人間と同じような口の動きで話すのがすてきよね」(ジル)
原作はカートゥーニストであるスティーヴ・ムーアによるたった5ページのコミック。そこから1時間半の長編アニメをつくりだすまで総製作期間は約3年半、「そのうち2年半はストーリーや各キャラクターの個性を組み立てる作業に費やした」とジルは振り返る。彼女はピクサー・アニメーション・スタジオで8年近く、『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』など同スタジオの代表作に関わってきた経歴を持つ。対して共同監督のロジャーは『美女と野獣』、『アラジン』、さらに監督を務めた『ライオン・キング』など、ディズニーのメジャーアニメで重要な役割を果たしてきた。ピクサーの3D、ディズニーの2D、2人の豊富な経験があってこそ、2つを融合させ、『オープン・シーズン』の美しい映像を生み出せたのだろう。
「昨日のインタビューでロジャーと『日本人はデザイン感覚を評価してくれて嬉しい』と話していたところだったのよ。だってこの作品でもっとも注力した部分なんだもの。本作では2Dアニメの見え方を追求したけれど、同時に動物の毛の感触など細かい部分も忠実に再現したかったの。そのために特別なプログラムも開発したわ。だから日本の文化はそういう努力を認めてくれて嬉しい。アメリカの観客も、もちろん美しいアニメーションだと思って観ているかもしれないけど、そういう細かい部分は理解の範疇を超えているから。2Dや3Dを融合させたデザインの細部に対するこだわりまでは、分かってもらえないのよね(笑)」(ジル)
もちろん映像の美しさだけではなく、ユーモアあふれるキャラクターたちが観客を強く惹きつける。
「最も大切にしていたのは、それぞれの性格の個性を表現すること。難しかったのは、自然で動物的な動きと、人間的な動きのバランス。この作品に登場する動物は、四つ足でも歩く一方で、二足歩行でコーヒーを飲んだりもする。その2つの動きが移行する時に違和感を持たせないようにするのが最大の焦点だったよ。そもそも、人間と動物では、腰骨の形が全く違うからね」(ロジャー)
さらに、バラエティ豊かな声優陣も早くから話題に。特にシカ・エリオット役をアシュトン・カッチャーが務めていることが注目を集めているが、実は彼とは知らずに、声だけで選んでいたそうだ。
「声優はかなり早い段階で決めていたわ。声の候補を40ほど選んであったから、ブーグとエリオットとして一番相性の良い声の組み合わせを探したの。その時に、声優の名前は見ないようにしたわ。俳優の名前を見てしまうと、どうしてもその人の顔が浮かんできて、純粋に声だけで選べなくなるでしょう。ランダムに声だけを組み合わせて、マーティン・ローレンスとアシュトン・カッチャーの声の組み合わせがベストだと思ったの。選んでから初めて名前を見たのよ」(ジル)
「日本語吹き替え版のキャストにも大満足! 本当に愉快で素晴らしい。イシヅカさん(吹き替え版ブーグ役・石塚英彦)の声は大正解だね。『まいうー』ってうなるところなんか、ブーグにぴったりだよ! 見た目もそっくりだしね(笑)」(ロジャー)
キュートな動物たちが寒さを吹き飛ばしてくれること間違いない『オープン・シーズン』。最後に、2人のお気に入りの動物映画を訊いてみた。「『ライオン・キング』っていう答えはアリ?(笑) でも『ベイブ』かな。『シャーロットのおくりもの』も楽しみだ」(ロジャー)
「私もやっぱり『ベイブ』。実写の動物が、人間と同じような口の動きで話すのがすてきよね」(ジル)
《シネマカフェ編集部》
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