映画にまつわるファッション小噺 vol.23 意外性が、いい!
先日、井上陽水のライヴに行ってきました。これまで、CDで良く聴いてはいたのですが、生で堪能するのは初めて。2006年のツアーを締めくくる日とあって、NHKホールは往年のファンで熱気むんむん。50〜60代のおじさま、おばさまに囲まれて楽しい時間を過してきました。圧倒的な歌唱力と名曲の数々に酔いしれながらふと思ったのは、「彼の魅力って“意外性”にあるんだよな」ということ。歌詞はもちろん、不思議な歌詞とロマンティックな音楽のミスマッチ、そしてどう展開するか予測もできないオモシロトーク…。漫談かと思うようなユニークで味のある話術も、とても魅力的でした。
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ライヴの前日には、FIFAクラブワールドカップを観戦しましたが、その結果は“意外”なものだったにしても、ロナウジーニョの独特なプレーがあまり満喫できなかったのが残念でした。彼の魅力もまた、意外性なのですから。
意外性って、人を惹きつけるものですよね。いいかげんに見えるのに意外に家庭的とか、冷たく見えるのに意外と優しいとか。映画もそう。意外に面白かったというのは、れっきとした褒め言葉なのですから。
最近、意外性で私を楽しませてくれたのは、『素敵な夜、ボクにください』でした。吹石一恵主演のラブ・コメディ。トリノ五輪で人気を博したカーリングと韓流ブームを見事に融合させているところが魅力。普通なら、「は?」と思ってしまう展開も、コメディならではのパワーと説得力で、楽しめてしまいます。タイトルの由来も意外性たっぷり。そして、カーリング・ファッションだって。トリノ五輪の中継で、チーム青森の活躍を見守っていた人にはお馴染みでしょうが、カーリングはジャージ姿が基本。ところが、映画の中で主人公率いるチームは、チアガールよろしくミニで決める。立てひざ姿でストーンを投げたり、しゃがんだ姿で結果を見守ったり、とチラリズム満載。スパッツ履いてはいるんですが。
やっぱりファッションも意外性。男勝りな女性が、スカート姿で現われるなんて、新鮮で良いんじゃありませんか? 今年のクリスマスも、その意外性から恋が生まれるなんてことも、あるかもしれませんね。
《シネマカフェ編集部》
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