おうちシネコンコラム vol.3 大波に襲われた豪華客船と、救助に命を懸ける男たち 圧倒的映像で魅せる海洋パニック・ドラマ!
豪華客船の沈没映画の代表作は…と聞かれて真っ先にジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』を思い浮かべる人は多いだろう。レオナルド・ディカプリオの出世作とあってその知名度はかなりのもの。しかし、その『タイタニック』に多大な影響を与えた映画があることをご存知だろうか。1972年に製作された『ポセイドン・アドベンチャー』──パニック映画の傑作と言われる作品だ。
その名作を34年振りにリメイクしたのが2006年に公開された『ポセイドン』。「災害の続く21世紀において、何の前ぶれもなく豪華客船を襲う悲劇を描いた『ポセイドン・アドベンチャー』をいい比喩として描きたいと思った」と、巨匠ウォルフガング・ペーターゼンがメガホンを取ったのだ。『エアフォース・ワン』、『トロイ』などハリウッド超大作を数多く手掛けるなかで本作は『U・ボート』、『パーフェクト ストーム』に続く3作目の海洋パニック映画となる。
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その名作を34年振りにリメイクしたのが2006年に公開された『ポセイドン』。「災害の続く21世紀において、何の前ぶれもなく豪華客船を襲う悲劇を描いた『ポセイドン・アドベンチャー』をいい比喩として描きたいと思った」と、巨匠ウォルフガング・ペーターゼンがメガホンを取ったのだ。『エアフォース・ワン』、『トロイ』などハリウッド超大作を数多く手掛けるなかで本作は『U・ボート』、『パーフェクト ストーム』に続く3作目の海洋パニック映画となる。
そして、4,000人以上の乗客を乗せたポセイドン号を一瞬にして逆さまに転覆させた、海の伝説と言われる“ローグ・ウェーブ”の大迫力は唖然の一言! いまだに発生の原因は明らかにされていないが、映画ではCGを駆使した50メートルにも及ぶ巨大な波の壁が登場する。また、一切の妥協なしで作られたという逆さまになったポセイドン号の世界も驚愕もの!
同じく海をテーマにした感動ドラマが『守護神』。人命救助にすべてを捧げる伝説のレスキュー・スイマーと、彼に影響を受ける若き青年を主人公にしたヒーロー物語。そう、日本でお馴染み『海猿』のハリウッド版(リメイクではない)といったところだろうか。題材を同じくしてもやはりハリウッド作、スケールがでかい! 300万リットルの水を湛えることのできる巨大水槽を制作し、3メートルの大波を作り、SFX技術を加えることで荒れ狂う嵐がスクリーンに映し出される…というわけだ。
面白いのは映像だけ?…と思いきや、主演のケヴィン・コスナーが重厚な演技を見せている。これまでも『さよならゲーム』、『ティン・カップ』、『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』など、プロとしての道を究めてきた男を演じてきた彼にとってベテラン救命隊員という役は集大成でありながらも挑戦だったに違いない。白髪が混じっていても、シワが目立っても、色気は増す一方。改めてケヴィン・コスナーの魅力に驚くはず。また、コスナーと対等に張り合うアシュトン・カッチャーの魅力も負けていない! 15歳の年齢差を克服して彼と結婚した大女優デミ・ムーアの眼力はさすがと言わざるを得ない男っぷりを披露している。『守護神』は、信念、情熱、友情──男の美学がたっぷりと詰め込まれた感動作なのである。
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