本物の“神童”も登場!『神童』松山ケンイチ、成海璃子、萩生田宏治監督プレミア試写会舞台挨拶
“神童”として大人の期待を背負いながら、その才能を持て余している天才少女・うたと、音楽大学を目指す浪人生・ワオが“音”を通して、音楽の喜びや人との繋がりの温かさに目覚めていく物語、『神童』。1997年から翌年まで「漫画アクション」(双葉社)に連載されていた同名コミックが原作だ。本作のプレミア試写会が3月26日(月)に開催され、うた役の成海璃子、ワオを演じた松山ケンイチ、萩生田宏治監督、そして、劇中でうたの演奏の吹き替えを担当した“神童”ピアニスト、和久井冬麦(むぎ)が舞台挨拶を行った。
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今回、初めてピアノに触ったという松山さん。「最初はすごく楽しんでレッスンしていたんですけど、『ここはこうやって』、『もうちょっとこうしようね。はい、もう1回』って何回も同じところをやるんです。だからイヤになってしまって、途中から自分の好きな曲ばっかりやってました。僕はドラゴンクエストが好きなので、その曲ばっかり…(笑)」と、ピアノレッスンでのエピソードを披露。また、「ワオは頭では理想の音というのを理解しているんですけれども、なかなか自分で表現することができないという不器用な人間です。僕も芝居をする上で“こういう芝居ができたらいいな”と思いながら演じている時もあるんですけど、なかなか上手くいかなかったりする、そういうところもワオと似ているところなんじゃないかと思います」と自身が演じたキャラクターとの共通点を語ってくれた。
監督は「さそうあきらさんが描かれた原作の“音で相手と分かり合うような感覚”を映像にしたくて、スタッフ・キャスト一丸となりました。冬麦さんを始め、清塚信也さんや三浦友理枝さんといったピアニストの方々にもご協力いただくなど、本当に多くの方たちの手を借りて、この作品を作り上げることができました」と挨拶。
この舞台挨拶の前にモーツァルトのピアノソナタを演奏してくれた弱冠12歳の和久井さんは、5歳でウィーン国立音楽大学予備科に入学したという。現在もウィーン留学中であり、まさに“ピアノの神童”と言える才能の持ち主である彼女は「ワオとうたが録音した音に合わせてピアノを弾く演技をしていらっしゃるのに驚きました。一つ一つの音に合わせるのはすごく難しいと思うので、そういうところも見どころだと思います」と明かしてくれた。
松山さん曰く「頭で理解して音を出しているのではなくて、感覚で理想の音を知っている」という、うたを演じた成海さんは、「うたは小さいころから“ピアノの神童”と言われていて、自分の表現方法が言葉ではなく音楽なんです。それでワオと出会って、心を通わせていく物語です」と作品をアピール。「ピアノは、5歳の頃から小学校4年生くらいまで習っていたんですけど、そこで止めちゃって、今回はブランクがあったので、苦労しました」と語った。
おそらくはコミックの「のだめカンタービレ」のヒットが引き金になったであろう、昨今の“クラシック音楽”ブーム。そんな中誕生した本格クラシック映画『神童』は4月21日(土)よりシネマライズほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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