ファッション小噺vol.45 トニーに似合うシャープな携帯
コミュニケーション・ツールというだけでなく、すでにファッション・アイテムとして存在感すら感じさせる携帯電話。こだわりのストラップで飾ることなどもはや当たり前、本体と同じ位(もしくは、もっと)お金をかけて、カスタマイズするという人もいるほどで。
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毎日、頻繁に使うものですから、やはりみなさん携帯電話にはこだわりがある様子。さて、私の自慢の携帯電話は、モトローラのMOTORAZR(シルバー)でございます。ベッカムがCMをやっていたアレですね。ベッカムのファンではありませんが、メカ好きの私としましては、かわいいというよりはむしろカッコ良くて、機械的なそっけなさや冷たさのあるデザインが大好き。そこで、犬に古い携帯を壊されて買い替え時期を迎えていたとき、ちょうど発売されたMOTORAZRを迷わず購入したわけです。欧米ではベストセラーとなっているモデルで、TVのニュースやドキュメンタリー映像で、欧米の都市部(ロンドン、ニューヨーク、ミラノあたり)が映し出されると、多くの人がこのMOTORAZRを手にしていたため、使い始めは「周りがMOTORAZRユーザーだらけだったらどうしよう」と心配していました。ところが、数か月たった今も、電車や街中を見回してもユーザーをあまり見かけません。やっぱり、マーケットというものは都市ごとに違う性格を持っているものなのだなと思っていたら、最大の原因は“好み”ではなく“機能”の問題らしい。
これは最近気づいたのですが、この機械、日本では当たり前になっている着うたや特殊な着信音に対応していなかったりするのです。携帯電話文化では、世界より一歩も二歩も先を行く日本。いや、もしかすると先を行っているというより、甚だ特殊なだけかもしれませんが、モトローラはそんな日本の特殊文化を無視しているのです。電話してメールして、たまにネットをしているだけの私は大満足ですけれど。AIDS撲滅支援のために売り上げと月々の請求額の一部が寄付されるMOTORAZR REDとか、世界のファッショニスタを騒然とさせた数量限定のMOTORAZR by Dolce & Gabbanaとか、Cool! な仲間も多いですし。
そして、最近では私を喜ばせるこんな出来事も。『インファナル・アフェア』で世界を魅了した“インファナル・チーム”の最新作『傷だらけの男たち』を観ていたのですが、MOTO仲間のオンパレードだったのです。主役はトニー・レオン様と金城武(呼び捨て)。『インファナル・アフェア』同様に、全編にわたりシビれるほどカッコいい男のドラマが展開します。心に傷を負ったベテラン刑事と、恋人の自殺で荒れ放題に荒れている私立探偵であるかつての部下。その2人を軸に、切ないドラマが展開するのです。表面的にはクライム・サスペンスのような貌をした映画ですが、実はそれほど目新しさがあるわけでもない物語は単なる小道具の一つ。主人公たちの人となりを映し出す調味料にほかなりません。ストーリーに散りばめられた数々の疑問を繋げるようにしていく演出で、観客の興味をおびき寄せていくのですが、手の内はドラマが始まってかなり早い段階で明かされています。では、何がそんなに良いのか。それは、銀幕に染みついた男くささと人間くささ。雰囲気だけで、観客を十分にノックアウトできるタイプの映画なのです。
そんな映画の中に登場することを許された携帯がMOTORAZR。刑事という役柄ゆえ、麗しいトニーがMOTORAZRを頻繁にフェイスラインへと近づける…。この映画を観た後は、無意味に眉間にしわを寄せながら携帯電話を使ってみたりして。しばらくは、『傷だらけの男たち』ごっこが止められそうにありません。
・MOTORAZR
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