「新潟のみなさん、がんばって!」トニー・レオン新作プロモーションで急遽来日
7月7日(土)に公開され、大ヒットを記録している『傷だらけの男たち』。公開直前に金城武とアンドリュー・ラウ監督が来日し、ジャパンプレミアも開催された。金城さんと監督とともに来日する予定だったトニー・レオンは、新作の撮影スケジュールの関係で来日がキャンセルとなってしまったが、作品の大ヒットを受けて急遽来日。7月19日(木)に、公開劇場である日比谷みゆき座にて舞台挨拶が行われた。
最新ニュース
レポート
-
「思ったよりお似合い」イ・ジョンソクとムン・ガヨン、香港での目撃談が話題!
-
またもやディカプリオ主演? 『インファナル』チームの新作は屈折した男たちのドラマ
-
「短くて面白い」が選ばれる新時代――新たな配信サービスの挑戦

観客の大歓声に迎えられて登場したトニーは「今日はみなさんにお会い出来てとても嬉しいです。これからもこのような機会がもっとあるように願っています。そうすればまたみなさんと面と向かってコミュニケーションがとれますから」。映画での悪役ぶりからはちょっと想像しがたい、穏やかな笑顔がまぶしい。
実はトニーにとって、今作で演じたキャラクター、ヘイは初の悪役。感想を聞いてみると、「今まであまり悪役を演じたことがなかったんですが、ずっと前から新しい試みをやってみたい、いろんな役に挑戦したいと考えていました。今回、実際に演じてみたら、なかなか良かったなと思います。新鮮な感じがしました。みなさんにとっても新鮮な感じだったんじゃないかと思います」。もちろん観客一同がうなずいていた。
「僕自身は全然暴力的じゃない」というトニー。「人を殴ったり殺したりするシーンの撮影は難しかったです。演技とはいえ、もしも相手を傷つけたらどうしようと思ってしまうんですよね。ココだけの話ですが、映画の中で最も暴力的なシーンは実は僕の手じゃないんですよ。アンドリュー・ラウ監督の手なんです(笑)」と仰天エピソードを披露してくれた。
ヘイは心に受けた傷を復讐することで癒そうとするが、トニー自身はどうなのだろうか? 「誰にでも哀しい思い出、傷つけられた経験があると思いますが、僕も決して例外ではありません。でも僕はヘイのように復讐を選ぶのではなく、許そうとします。人を許すことができれば、自分のことも許すことができると思うんです。そうすれば、人生はより安らかなものになるのではないでしょうか? これがまさに映画のテーマの一つだと思います」と、まるでトニーの人柄を表すかのようなコメントだ。
撮影の舞台となっている香港はトニーの故郷でもある。「(長い沈黙とため息の後に)香港のことを思うと悲しくなります。僕の記憶に残っている香港は97年の返還前の香港でした。僕は香港で生まれ、香港で育ちました。僕の小さい時の思い出は鮮明に心の中に残っているんです。その頃の香港のことを考えると、古い友人の話をしているような気がします」と少し悲しそう。そのトニーのホームタウンの思い出と重ね合わせるかのように、先日の新潟県中越沖地震の被災者へ「科学技術がいくら発達しても、やはり天災の前に人は無力です。被災されたみなさんが一日も早く落ち着いた暮らしを取り戻せるように、引き続き、前向きに進んでほしいと思います」と励ましの言葉が贈られた。
「近い将来、また別の新しい演技をお見せしたいと思います。また日本でみなさんにお会い出来るのを楽しみにしています」と、最後に日本のファンへメッセージを残してくれたトニー。秋頃に新作のプロモーションで来日する予定といううわさも! そんなトニーと金城さんという豪華コラボレーションが魅力の『傷だらけの男たち』は日比谷みゆき座ほか全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》
特集
関連記事
この記事の写真
/