次は悪役に挑戦!? 行定ファンタジーでひねくれ者を演じた神木隆之介
14歳にしてすでに11年のキャリアを持っている神木隆之介。TVドラマでは、現在放映中の「探偵学園Q」や「どんど晴れ」、映画では2005年の『妖怪大戦争』で映画初主演を見事にこなし、この冬には『Little DJ〜小さな恋の物語〜』が待機しており、『千と千尋の神隠し』、『ピアノの森』では声優として出演するなど、文字通り多方面で活躍している。
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その彼がこれまでのイメージから離れ、少しひねくれて一匹狼的な雰囲気を持つ少年・亮介を演じたのが『遠くの空に消えた』。『世界の中心で愛をさけぶ』の行定勲監督独特のファンタジックな空気が漂う本作で主演を務めた神木くんに話を聞いた。
亮介は、父の仕事の都合である田舎町に転校してきた少年。都会で暮らしていたらしく、同級生よりもちょっとあか抜けていて近寄りがたい雰囲気を醸し出している。
「特別に役作りをしたわけではないんですけど、亮介のひねくれた感じを出すためにがんばりました。表情はもちろん、僕自身、すぐ笑っちゃったり感情的になったりしてしまうので、そういう部分を少し抑えるように気をつけたんです」。
つまり、神木くん自身のキャラクターは亮介とは違うということ…? 「そうですね。僕とは全く逆の性格です」とにこやかに笑う神木くん。監督からは「亮介は最初ひねくれているから猫背にして」と言われたことが印象に残っているそうだ。
「脚本を読んで、悲しいというか、寂しい子だったのかな、と最初に思ったんです。何度も転校したりして、特に都会にいる時はあまり友達がいない子だったのかなって。それで、公平たちがいる町に引っ越して、初めて友達が、親友ができたんだろうなって」。
亮介は公平というガキ大将に出会い、徐々に仲良くなっていく。神木くんにとっても、同世代の共演者が多くいたことで撮影がとても楽しく進んだそうだ。
「本当に学校の一クラスが修学旅行に来たっていう感じだったので、すごく楽しかったんです。撮影は北海道だったんですよ。帯広とか根室、網走。オフの時にはみんなでラーメン屋さんに食べに行ったり、駅前のデパートで買い物したりしてました(笑)。(公平役の)ささのくんとかとは今でも連絡を取り合って、遊んだりしています」。
本作は、亮介の父に三浦友和、そして公平の父に小日向文世、バーのママに大竹しのぶなど、個性的かつ実力派俳優が揃っている。ベテランとの共演から得たものも大きかったようだ。
「特にアドバイスをしていただいたり、演技の話をすることはなかったんです。でも特に三浦さんは、普段すごく優しい方なんですが、役に入った途端に厳しく、冷たいお父さんになるので、本当にスゴイなと思いました」。
「(演技をすることで)違う自分、違う人になれることがすごい楽しいです」という神木くん。今後は「悪役に挑戦してみたい」と不敵に笑う。「普通の生活ではできないような悪いことを経験してみたいですね」。将来がますます楽しみだ。
《photo:Yoshio Kumagai》
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