【東京国際映画祭レポートvol.13】パンチパーマ阿部寛に中谷美紀メロメロ
生まれてこのかた全ての運に見放された女・幸江と、彼女が惚れに惚れ込んだ無口で酒飲み、おまけにギャンブル好きの暴力夫・イサオの愛を描いた『自虐の詩』が10月22日(月)、特別招待作品として上映された。上映前の舞台挨拶には主演の中谷美紀に阿部寛、遠藤憲一、カルーセル麻紀、さらに主題歌「海原の月」を歌う安藤裕子、監督の堤幸彦が登壇した。
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「念願かなって『トリック』のメンバーに入れていただいて幸せです(笑)」と語る中谷さん。作品について「堤監督とは(TVドラマの)『ケイゾク』以来7〜8年ぶりにご一緒させていただき、最初は、『ケイゾク』を超えるものを私は提供できるのか? という不安がありました。でもこの作品を撮り終えて新たに『もうこれ以上の作品はできないかもしれない』という気持ちになりました」と本作への並々ならぬ自信を口にした。イサオ役の阿部さんについては「パンチパーマの阿部さんに惚れました。こんなにチャーミングなパンチパーマの人がいるのか! って(笑)。大きな体躯にいかつい顔で、おまけにパンチパーマ。恐いはずなのに、なぜか背中に犬のアップリケがあったり、瞳の奥に寂しさ、優しさが秘められていてかわいいんです!」と熱弁。
そんな中谷さんに「キモイ」とまで言われたと証言するのは遠藤さん。「(自身が扮した)あさひ屋のマスターは原作の漫画では愛嬌のある顔で。僕は普段、やくざ役ばかりの強面なんで『中谷さんが不安がってる』と監督から聞いてたんです。でも演じているうちに中谷さんは『キモかわいい』って言ってくれて、いい感じだな、と思ってたら最後は『キモイ』って(笑)。複雑な気持ちです」と語り、会場の笑いを誘った。
カルーセルさんは幸江とイサオの隣人のおばちゃんを演じた。「最初に監督に、年齢はいくつくらいの設定かと聞いたら『40歳から70歳』って言うんです(笑)。『化粧はどれくらい?』って聞いても『はい、そのまま(すっぴん)で』。おまけに衣裳は絶対に私が普段着ないようなものばかり。長くこの世界にいて、素顔で出演するのは初めてだったけど、出来上がった作品を観て、なぜ監督がこういう風にさせたのかわかりました。本当にきれいに撮っていただいて感謝してます」と笑顔でふり返った。
安藤さんも「堤監督と一緒に、人のイメージを膨らませながら曲を作っていきました。自分にとって分岐点とも言える仕事になったと思います」と満足そうな表情を見せた。
中谷さんにパンチパーマ姿を大絶賛された阿部さんだが、自身も初めて鏡で見たときには「正直、似合ってるな」と思ったのだとか。イサオ必殺のちゃぶ台返しと合わせて、これまでの作品にないビジュアルで全編を通じて楽しませてくれそうだ。だが、この無骨な男を演じながら阿部さんは「中谷さん演じる素晴らしい奥さんがいてくれて、僕自身は幸せいっぱいなんですが、このイサオという男は不器用で、幸江の愛にうまく応えられない。悔しい思いでいっぱいでした」と苦しい胸のうちを明かしてくれた。
この日の舞台挨拶には特別ゲストとして、先日チャンピオンベルトの防衛に成功したばかりのWBC世界フライ級チャンピオン・内藤大助も駆けつけ登壇者に花束を贈呈した。中谷さんらと肩を並べて緊張気味の内藤さん。曰く「タイトルマッチの方がよっぽど気が楽ですよ!」とか。
堤監督が「冬の寒い日の温かいシチューのような作品です」と語る『自虐の詩』は10月27日(土)より渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。
「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《シネマカフェ編集部》
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