世界的名画「夜警」を映画化! グリーナウェイ監督が画家・レンブラントを語る
多くの謎につつまれてきた世界的名画「夜警」の真実に迫り、今年のヴェネツィア映画祭で大喝采を浴びた『レンブラントの夜警』。本作の監督、ピーター・グリーナウェイが来日し、10月30日(火)に記者会見を行った。
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約10年ぶりに来日を果たしたというグリーナウェイ監督。「レンブラントは、1300年以降ヨーロッパで誕生した多くの画家の中で最も成功を収めた画家です。技術的にも優れていて、とても絵がうまく、印象派の画家たちにも多大な影響を与えた人物です」と画家・レンブラントを評する。
加えて「時代に受け入れられるためには流行を捉える目が必要ですが、レンブラントにはそれがありました。光の魔術師とも言われ、絵を描くときには、光の当たり方、モデルの立つ位置まで細かい指示を与え、その様子は現代で言えば映画監督そのもの。まさに世界最初の映画監督だと言えるでしょう。そういう面に惹かれたので、レンブラントを題材にした映画を撮ろうと思いました」と、映画化した動機を語った。
また、グリーナウェイ監督はレンブラントを“普通の一人の人間”として描いたという。「本国オランダではレンブラントは、研究しつくされ、誰もが知っている人物です。ですから映画を作るにあたっては、彼を正確に描かなければいけませんでした。と同時に、オランダ人は平等の精神を持っています。レンブラントについてもスーパー・ゴッド、特別な人ではなく普通の人である彼の姿を描きたいと思いました」と説明した。
「この映画の原題が『Nightwatching』であるように、この映画全体を通して“見ること”の意味、そして光と闇を表現しています。見るということは画家にとっても映画監督にとっても非常に重要なテーマなのです」と見どころを語ってくれたグリーナウェイ監督。「私自身があまり映画を観に行かなくなったので、みなさんに行ってほしいと言うのもなんですが…」と英国紳士らしく皮肉まじりに自作をアピールし、会見は幕を閉じた。
オランダの至宝といわれる、門外不出の世界的名画に迫った『レンブラントの夜警』は、2008年1月12日(土)より新宿テアトルタイムズスクエアにて公開。
《シネマカフェ編集部》
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