「『イマジン』を越える歌はない」若者へ贈る『チャプター27』トークショー開催
世界中から愛された偉大なるアーティスト、ジョン・レノンがこの世を去ってから27年。歴史に深く刻み込まれた、彼の殺害事件を初めて映画化した『チャプター27』が12月15日(土)より公開される。それに先駆け、ジョンの命日にあたる12月8日(土)、彼をリアルタイムで知らない20代の若者に向けてトークイベントが開催され、ゲストとして、タレント・放送プロデューサーのデーブ・スペクターと音楽、映画など幅広いジャンルで活躍するプロデューサー、立川直樹が登壇した。
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開口一番「僕は字幕を読むのに忙しかった(笑)」と冗談を飛ばしたデーブ。本作で描かれる、犯人マーク・デイヴィッド・チャップマンの心の葛藤について「チャップマンは何度も止めようとした。自殺未遂も2回起こしている。犯行を止めるチャンスは何度もあったのに、犯してしまった。ジョン・レノンが無防備だったこともあるが、事件を防げなかった悔しさが残ります。だが、ときが流れるにつれてジョンの思い出が風化してしまうから、このような映画を機会にジョンが残してくれたものに触れてほしい」と感想を述べた。
60年代後半からのメディアの交流をテーマに、幅広いジャンルに携わる立川氏は、ビートルズのライナーノーツや著書を多数書いていることでも知られる。「死んだ、というニュースを聞いたときの衝撃は忘れられない。1つの時代が終わったと感じた。もしいまもジョンが生きていたら…と考えると、確かにチャップマンは酷いことをしたが、ジョンの死によって伝説となった、永遠となった、と言えるかもしれない。ジョンは生まれてから死ぬまでスターであることを定義付けられていたのだと思う」と事件当時をふり返る。
事件から27年が経ち、若い世代にとってはジョン・レノンが遺した歌が彼を知る何よりの術だが…人生の先輩として20代の若者へ、「“今”のことに興味を持つのは当然だが、過去のものを遡って見るのも良い。いまはインターネットなどでたくさんの情報を得られるのだから、趣味として過去への旅が出来る。だからビートルズやジョン・レノンなど素晴らしいものに触れてほしい」とデーブ。立川氏も「若いうちにいろいろなものに触れて、時間があるうちにそのような贅沢を味わってほしい」とメッセージを残してくれた。
『チャプター27』は12月15日(土)よりシネクイントほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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