『ネコナデ』撮影現場潜入! 大杉漣は子猫にデレデレ「とろけちゃいますよ!」
一流企業の人事部長として、リストラを推し進める鬼塚。社員から恐れられ、憎まれながらも、一切の甘えを許さずに自らを律して生きてきたが、1匹の捨て猫との出会いにより彼の人生に少しずつ変化が…。「ランチの女王」、「不機嫌なジーン」などの人気ドラマの脚本を手がけてきた大森美香が監督を務め、大杉漣を主演に迎えて贈る、映画『ネコナデ』がこの夏公開される。まもなくクランクアップを迎える本作の撮影現場に潜入した。
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2週間に及んだ撮影も残り2日となったこの日は、都内某所で撮影が行われた。公開されたのはマンションの廊下でのシーン。鬼塚が、猫を匿っている部屋から出てきたところで、黒川芽以さんが演じる、反抗的な新入社員・亜里沙と遭遇する場面だ。短いシーンでセリフも少しだが、入念にリハーサルが重ねられ、そのたびに大森監督とスタッフ、大杉さん、黒川さんの間でセリフのタイミングや動作について話し合いがなされる。そしていよいよ本番。2度目のテイクで監督から「OK!」の声が出た。見ているこちらが思わずホッとしてしまうが、俳優陣、そして現場のスタッフたちは休む間もなく、すぐに確認作業、次のシーンの準備に入っていく。
撮影の合間に、大杉さんにお話を伺った。“共演者”で生後60日の子猫・寅子(劇中の名前は鬼塚トラ)を抱えて報道陣の前に現れた大杉さん。冷酷な人事部長を演じていたときとは別人のように頬を緩ませている。「この子と一緒にいると、自然と『ダメでちゅよー』って感じの口調になっちゃうんですよ。この低い声のままで(笑)」。
猫との撮影に関して「ほとんど苦労はなかった」と大杉さんは言う。「人為的に、猫に何か特別なことをさせるのではなく、あるがままの猫の動きをカメラで拾い上げる、という作業でしたからね。最初に公園で鬼塚とトラが出会うシーンのときは、お互いに少し警戒していたんですが、シーンが進むにつれて少しずつ慣れてきましたね」。いまでは撮影以外でも、現場では常に一緒にいるのだという。
映画について大杉さんは「僕自身、楽しみにしているシーンがいくつもあります。決して強く何かを主張をするのではなく、柔らかい説得力を持っている映画です。(寅子に目をやり)この子が映ってるのを見るだけで、とろけちゃいますよ(笑)」と目尻を下げる。大杉さんは、大森監督の執筆するTVドラマの常連だが、今回、初めて現場で演出されてみての感想を尋ねられると「撮影前から大森さんがどのような演出をされるのか、すごく楽しみにしてました。俳優の演技をよくご覧になってますね。それは役者にとっては嬉しいことなんですが、同時に常に痛いところをビシビシとついてくるということでもあります。ごまかせないんですよ。そういう意味で役者冥利に尽きる演出をしてくださいましたね」と充実した表情で語ってくれた。
この取材中も、寅子は常に大杉さんのそばでじゃれていたが、これだけ一緒にいると、離れたくなくなるのでは? と聞いてみると「そうなんです。実はいま、家族と交渉してまして…。家族がOKしてくれれば、新しい家族“大杉トラ”として引き取りたいと思っています。(寅子に向かって)ねっ!」。
『ネコナデ』は今夏、渋谷Q-AXほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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