“妖精”小泉今日子の“お母さん”は猫? 『グーグーだって猫である』完成披露
少女マンガ界の巨匠・大島弓子が、猫たちとの愛しい日々を綴った自伝的エッセイ漫画を映画化した『グーグーだって猫である』。4月25日(金)、本作の完成披露試写会が開催され、主演の小泉今日子に上野樹里、加瀬亮、犬童一心監督が登壇しての舞台挨拶が行われた。さらに、もうひとり(1匹?)の本作の主人公である猫のグーグーも登場し、会場は大きな盛り上がりを見せた。
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本作が3年ぶりの映画主演となった小泉さんは「子供の頃から一番の憧れだった、大島弓子さんの作品に出させていただき、幸福な日々でした。私も猫を飼ってますが、日々の生活の中で助けられることが多々あって、猫のことをよく『お母さん』と呼ぶんです(笑)。女の人がひとりで生きていく辛さや寂しさも分かるので、役にはすんなりと入っていけました」とふり返った。本作を「言葉では表しづらい作品」と説明するが、「決して否定的な意味ではないんです。胸がいっぱいになって、自分が持ってる言葉では言い表せないと言いますか…。物語が一旦、ワァーッと広がるんですが、最後に何となく一つの方向が見えてくるという感じの、不思議な味わいのある作品だと思います」と語る。音楽は細野晴臣さんが担当しているが、主題歌は細野さんと小泉さんのデュエット。その経緯について聞いてみると、小泉さんは「歌う破目になりまして」とちょっぴり苦笑い。「監督が書いた詞が台本にありまして、撮影中から『誰が歌うんだろう?』って思ってたんです。そうしたら撮影終了後に連絡が来まして『私か…?』と(笑)」と照れくさそうに説明してくれた。
小泉さん演じる麻子との恋を予感させる不思議な青年・青自に扮した加瀬さんも、大島弓子さんの大ファンだという。加瀬さんは「台本をいただき、原作も読み始めたんですが、本当に素晴らしくて夢中になって読みました。でも、気づいたら僕の役は原作にないんですね…(笑)。監督が、原作の中からすくい上げた感情を表現できたらという思いで演じました」と役作りの過程を語った。
そして、漫画家である麻子のアシスタント・ナオミ役の上野さんは、「私はこれまで犬しか飼ったことがなくて、猫のことはよく分からなかったんです。でも、撮影が終わる頃には、自分も1匹の猫であるかのような気持ちになりました(笑)」と何とも不思議な表現で、役に入り込んでいった様子を語った。小泉さんとの共演については「いろんな話をしまして…何を話したか覚えてないですけど(笑)、ただ、楽しかった、という記憶があります」と嬉しそうに思い返していた。
監督は3人の俳優としての資質を絶賛。小泉さんを「現場で見ていると、人間とは別の世界に住む妖精のように思えた」と評し、加瀬さんについても「無駄がなく、シンプルだからこそ素晴らしい」とほめたたえた。極めつけは、16歳の頃から一緒に仕事をしてきたという上野さんへの賛辞。「昨日もTVで、ドラマの『ラスト・フレンズ』(フジテレビ)の中での上野さんを見たんですが…」と同ドラマでの上野さんの演技について、とうとうと語り出し、司会者から「監督、今日は『グーグーだって猫である』の舞台挨拶ですよ!」とたしなめられる場面も。
最後に行われたマスコミ向けの写真撮影には、劇中の猫・グーグーも登場。小泉さんの腕に抱かれて写真に収まるグーグーに、会場からは「かわいい!」という声があちこちからあがった。「人ってかわいらしいな、と感じさせてくれる映画です」と小泉さんが笑顔でお薦めする『グーグーだって猫である』は9月、シネマライズほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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