イーサン・ホークの分身には明るい未来が! 『痛いほどきみが好きなのに』監督が語る
『恋人までの距離(ディスタンス)』、『トレーニング デイ』、『ファーストフード・ネイション』などで高い演技力を見せる俳優、イーサン・ホーク。2001年の監督デビュー作、『チェルシーホテル』に続く、長編第2作目が『痛いほどきみが好きなのに』。本作では監督のみならず、原作、脚本、出演も果たしているイーサンに話を聞いた。
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俳優として活躍しながらも監督業に乗り出す人は少なくない。では、その“俳優兼監督”の醍醐味とは何だろうか?
「やっぱり楽しいからかな。俳優というのは演じているときはものすごく重要な立場にいるけど、最終的にはそれだけ。“映画作り”の一部分でしかないんだ。でも監督というのは最初から最後まで、撮影にしても音楽にしても編集にしても、“映画作り”の全要素に関わらなければならない。それはものすごく大変な労力なんだけど、その疲れが嬉しいというか、楽しいんだよね。監督ってコントロール出来るでしょ? 映画が自分の持ち物になる。逆に自己満足で終わってしまう危険性もあるんだけど(笑)。でも、自分の好きなように自分の世界を構築出来るところが魅力かな」。
同名の原作小説(原題は「The Hottest State」)もイーサン自身の手によるものだ。そのクオリティの高さが評価を受け、作家としての才能も世に知らしめた。その後、2002年には「いま、この瞬間も愛してる」(原題は「The Ash Wednesday」)を発表し、2006年に公開された『ビフォア・サンセット』では共同脚本も手がけるというマルチぶりだ。
「(『The Hottest State』を書き始めた)当時、チェーホフの『かもめ』の舞台でコンスタンティンを演じていたんだ。コンスタンティンって作家なので、いろいろ理屈をこねくり回す(笑)んだよね。役作りでそれを実践してみようと思って、コレというものでもないんだけど、いろいろと本当に書き始めたら、これが面白くて。舞台が終わっても小説を書いている自分がいたよ。それに刺激されて自伝的なものを書き始めて、完成したのがこの小説なんだ」。
自伝的なストーリーと本人が語るように、主人公のウィリアムはしがない若手俳優。そこそこ仕事はあっても、何となく満たされない毎日を過ごしている。そんなウィリアムの前に現れたシンガーソング・ライターのサラにウィリアムはどうしようもなく恋をしてしまう。
「なんだかんだ言って、ウィリアムは強いヤツだから大丈夫(笑)! 初めは自身満々でやる気はあるけど“自分”というものを何も分かっていないんだ。そういう意味では最後には自分が何者なのか分かり始めてるんだよ。彼の将来の道は明るいね!」…本当だろうか? 彼がイーサンと同じ道をたどるのであれば、確かに大丈夫なのだが。
《photo:Hirarock》
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