「どこか人と違うことをやっていきたい」『グミチョコ』石田卓也の役作りと映画
長年、映画化が熱望されていた青春小説「グミ・チョコレート・パイン」。著者である大槻ケンヂの自伝的小説であり、あふれんばかりの性欲とコンプレックスだらけの自分、友情と恋心の一つ一つが大きな事件だった“あの頃”を鮮やかに切り取った本作が映画化され、2007年の12月に公開された。ケラリーノ・サンドロヴィッチ(監督)×石田卓也(主演)×電気グルーヴ(音楽)という個性豊かな面々が集まった本作がDVDとして発売されている。主演の石田さんに話を聞いた。
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「自分が出演している作品は初号しか観ない」と言う。もちろん本作も1度しか観ていない。
「恥ずかしいんですよ(笑)。自分の出ている作品って客観的に観られないんですけど、この『グミ・チョコレート・パイン』は面白かったです」。
そうニッコリ笑う石田さん。本作では役作りにも力を入れた。
「まず太りました。最高で12kg(増)。撮影中は8kg(増)くらいでしたけど。大槻さんが『昔は太ってた』みたいなことをおっしゃっていたので太らないと、と思ったんです。監督にも『もっとダサクやった方がいい』と言われて。だから歩き方や話し方も変えました。撮影が終わったあとに大槻さんにお会いしたんですけど、身長が高くてスラッとしていて、本当に太ってたの? って思いました。もしかして、俺、太り損? みたいな(笑)。大槻さんって面白いし、雰囲気もある方なので、この人は本当にモテなかったのかな? と考えてしまいました(笑)」。
さらに「監督独特の空気というか、セリフの間なども研究しました」と語る。ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督と言えば、「ナイロン100」を主宰する舞台人。小劇場の先駆けとも言える。
「セリフの間とかは特に、思いっきり舞台っぽかったですね。でもそういうのは初めてだったので勉強になりました。間ってちょっとずれただけで笑えないし、全然違うものになってしまうんです。この作品って撮影前にリハーサルをみっちりやったんですよ。それこそ朝から晩まで。がっちりと固めてから現場に入ったんです。これもいままでにない感覚でした」。
冒頭にも書いたが、本作には10代の若者の“あふれんばかりの性欲”もしっかり、はっきりと描かれている。
「5、6回くらいあったと思いますよ。しかも撮影の初日だったんですよ、あのシーン。『初日の一発目のファーストから、これかよ! ちょっと待ってよ!』みたいな(笑)。でも(デビュー作のTVドラマ)『青春の門』でもそういうシーンをやってますし。だからイヤではなかったです。むしろみんながあまりやりたがらないところに『俺が行くよ!』みたいな感じです(笑)。でも“こいつ、こんなことも出来るんだ”って思ってもらえればいいなと思うんです。役者さんはたくさんいるから、どこかで人と違うことをやらないと、みんな同じになっちゃうから」。
本作、『リアル鬼ごっこ』、『Sweet Rain 死神の精度』、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』など、立て続けに映画に出演しているが「ドラマよりも映画が合っている」と笑う。
「TVの連続ドラマもやったことあるんですけど、ペースが早すぎて。ただセリフを覚えて行ってるだけ、みたいな感じだったので、それは違うなと思ったんです。だからいろいろと(事務所とも)相談して、映画が多くなっているんだと思います。将来的には…うーん。まだはっきりとは考えてないですね。いまの年齢で出来て、無理のない役を演じていきたいと思ってます。大人になったら出来ないけど、いまならまだ学生役ができるでしょ? 無理してオトナの役をやると、何か違うなって思っちゃうんです。『死神の精度』でも37歳くらいの役をやったし、『キトキト!』でも父親の役をやったんですけど、やっぱり何かが違う。自分が親になったことがないから、分からないから、イメージだけでやるしかないせいかもしれませんね」。
大好きな俳優はエドワード・ノートン。「自分一人で全部持っていってる感じがするんです。その役だけじゃなくて、客まで自分で巻き込んでいく感じがしますね」と目を輝かせた。いまでも充分、存在感のある石田さん。それぞれの“いま”を大事にしたキャラクター作りで、今後も観客を楽しませてくれるに違いない。
『グミ・チョコレート・パイン』DVD
価格:通常版/3,980円、限定版/6,800円(共に税込)
発売・販売元:CCRE
《photo:Hirarock》
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