北京五輪開会式の衣裳デザイナー、石岡瑛子が凱旋舞台挨拶! 『落下の王国』プレミア
ジェニファー・ロペス主演のサイコサスペンス『ザ・セル』で鮮烈な監督デビューを飾ったターセム。彼が満を持して贈る8年ぶりの最新作『落下の王国』が9月6日(土)に公開を迎える。これに先立ち、本作で衣裳デザインを担当した石岡瑛子が凱旋帰国!
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アカデミー賞衣裳デザイン賞を受賞したフランシス・F・コッポラ監督の『ドラキュラ』('92)をはじめ、映画や舞台など様々なジャンルで活躍する石岡さん。ターセム監督とは、前作『ザ・セル』に続いてのタッグとなるが、本作でも色鮮やかな衣裳で観る者を魅了する。
オリンピック開会式を終えてのいまの心境を尋ねると、石岡さんは「8月7日までハラハラしっぱなしでしたが、無事に開会式を迎えられてホッとしています。中国での仕事も初めてで、全てが初めてづくしの巨大なプロジェクトでした。それは難行苦行という言葉がぴったりなくらい大変な仕事でしたよ。けれども、世界中から称賛のお声をいただいて、全ての疲れが飛んだというところです」と安堵の表情で語った。大変なプレッシャーの中で、ホテルでは何回も涙を流すほど苦労が絶えなかったという石岡さん。開会式の総監督を務めた中国映画界の権威、チャン・イーモウ監督とのやりとりについては「とにかくチャン・イーモウに一回も怒鳴られなかったことが奇跡かなと思います。言葉が通じないので、しょっちゅうハグをして何とかつなぎ止めながら、共同作業を最後までやり遂げました」と語った。
この開会式について感想を求めると、ターセム監督は「アゴが落ちるほどに驚きました。まだ、そのアゴを拾ってないので分かりません(笑)。これだけの世界的なイベントを見たのは、ジュリアス・シーザーがクレオパトラを伴って凱旋してきた、あのとき以来で素晴らしいものでした」と冗談を交えながら大絶賛。ニコ氏も「すごい(日本語で)! 毎日、瑛子さんから電話で泣き言ばかり聞かされてたのでどうなるかと思ったけど、とんでもない、素晴らしい開会式でした」と称賛の言葉を贈った。またこの日、通訳を務めた戸田奈津子さんも石岡さんとは長い付き合いとあって「衣裳に石岡瑛子という刻印があったことを嬉しく思います」と石岡さんの功績を労った。
ちなみにこの日、競泳日本代表・北島康介選手が、男子200m平泳ぎで優勝、今大会個人で2個目の金メダルを手にした。これについて石岡さんは「素晴らしいですよね。どんどんゴールドメダルを獲ってもらいたいです」とエールを送りつつも、実は自身、水泳の観戦を一番楽しみにしていたそうで「これだけ苦労したのだから、素晴らしいウォーターキューブ(競泳場)の中で水泳を見るとか、そういうプレゼントを期待してたんですが、誰も『見ていきなさい』と言ってくれず、寂しく北京を後にしました(笑)」と思わず本音をこぼし、会場の笑いを誘った。
最後に本作を鑑賞する人々へ、監督は「エピック(叙事詩的)なところと気まぐれなところがミックスされている作品で、何と言っても特撮が一切なく、ロケは全て本物です。多分『こんな映画を観たことない』と言っていただけると思います」と自信たっぷりにアピールした。
『落下の王国』は9月6日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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