4時間に及ぶ園子温の問題作『愛のむきだし』 先陣きってベルリン出品決定
『自殺サークル』や『紀子の食卓』などで、人間心理や社会の奥底を鋭く描き、数々の国際映画祭で高い評価を得てきた園子温。自身の実体験や取材で得た実話を基に完成させた、約4時間にも及ぶ最新作『愛のむきだし』が、来年2月5日に開幕する第59回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に正式出品されることが決定した。
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本作で監督が描くのは、快楽と苦痛、真実とうそ、キリスト教と新興宗教など、社会や人間に内在する二面性を背景にした“究極の愛”。主人公は、神父である父親に懺悔を強要され、懺悔をするための罪作りとして“盗撮のカリスマ”と化してしまった青年。彼は、生まれて初めて恋に落ちるが、やがて謎のカルト教団に追われることに…。
ジャンルを問わず優れた作品を上映するフォーラム部門に、同映画祭ディレクターの太鼓判を得て、邦画作品の先陣を切って出品が決定した本作。園監督作品としては、2005年の『奇妙なサーカス』でフォーラム部門ベルリナー・ツァイトゥング紙・新聞読者審査賞を受賞して以来、4年ぶりのベルリン参加となる。
「またベルリンに降り立つことができるのを、大変嬉しく思います。上映時間は4時間ですが、体感時間は一瞬です」と自信のほどをうかがわせる園監督。また、本作で映画初出演にして主演を務めたAAA(トリプル・エー)の西島隆弘、ヒロインの満島ひかりからも「映画初出演でベルリン国際映画祭で上映されることは光栄です。海外の方々にこの作品を観て何か感じていただけたら嬉しいです」(西島さん)、「ベルリンへの参加を心から誇りに思います。より多くの方に観てもらえることが最高に嬉しいです」(満島さん)とコメントが寄せられた。
2009年の世界3大映画祭に一番乗り! 海外からの評価に注目が集まる『愛のむきだし』。日本での公開は、2009年1月下旬、ユーロスペースほかにて。
《シネマカフェ編集部》
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