アンソニー・ウォン、なぜかかつらで登場にオダギリジョーも突っ込むか流すか困惑?
ブラジルを舞台に、闇稼業に従事する日系人たちの血よりも濃く、固い絆を描いた『PLASTIC CITY』。日本、中国、香港、そしてブラジルから輝く才能を結集して製作された本作の記者会見が2月3日(火)に開かれ、主演のオダギリジョー、来日中のアンソニー・ウォン、ユー・リクウァイ監督が出席した。
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全身にタトゥーを彫った日系ブラジル人・キリンを演じたオダギリさん。この映画に参加することを決めた理由を尋ねると「昨年は、日本人のブラジル移住開始からちょうど100周年に当たる記念すべき年だったんです。そのいいタイミングで、撮影のためにブラジルに行けそうだというのが大きかったですね。仕事でもないと、なかなか行く機会がなさそうですので、ブラジルで撮ると聞いて『これは乗っといた方が良さそうだ』と(笑)。それから以前、ジャ・ジャンクー監督と対談させてもらって、いつか一緒に仕事がしたいと思ってました。今回、彼がプロデューサーを務め、ユー・リクウァイ監督もジャ・ジャンクー監督の下で長くカメラマンをやってこられた方ということで一緒にやりたいと思いました」と説明。アンソニーもこれにうなずきながら「監督から『君のために脚本を書いた』と言われたら断れないからね」と、なぜか“やれやれ”といった表情で語った。
オダギリさんはアンソニーを「力強く現場を引っ張る組長のような存在。現場をコントロールし、空気を変えることができて、アンソニーさんがいると現場が引き締まりました」と絶賛。
さらに「アンソニーさんは、すごくお茶目なところがあるんです」という前置きと共にこんな驚愕の事実を暴露。「ここだけの話、アンソニーさんは今日…かつらなんです(笑)。これを本気でやってるのか? ジョークでやってるのかが掴めないんですよ。わざわざ仕込んでおいて、特に話題としてこっちに振ってもこないし!」と困惑気味。そういえば、昨年11月の別作品での来日会見のときと比べて少し髪が長すぎる気が…。アンソニーに真意をただすとニヤリと笑って「これは本物のかつらだよ」という謎めいた答えが返ってきた。さらに「日本で買ったんだけど、日本のかつらは世界一だね」というコメントまでも!
アンソニーはキリンの育ての親のユダを演じたが、もしもオダギリさんのような息子がいたら? と聞いてみると「大儲けさせてもらって、僕は引退するよ」とのこと。また、ブラジルでの撮影について、オダギリさんが「ブラジルの食事がすごく合いました。ぼくはブラジルでずっと生きていけると思います」と答えたのと対照的に「僕はブラジルでは生きていけません…。オダギリさんにはラーメンと日本料理をご馳走してくれてありがとうと言いたい。あれがなかったら餓死していたと思うから」と香港映画界を引っ張る男とは思えない発言。「でもまあ、そこまで環境が悪かったわけではないかな。と言うのも僕の友人はブラジルでの仕事の後、心療内科のお世話になってました。そう考えると、今回は良い方だったのかも」とまさにオダギリさんの言葉通り、本気ともジョークともつかない口調で語った。
2人はオフのときに、一緒にサッカーをしに行ったというが、オダギリさん曰く「アンソニーさんが『できる』って言うから地元のフットサルチームと試合したら、案外アンソニーさんは動けなかった(笑)」。これにアンソニーは「『できる』とは言ったけど『よくできる』と言った覚えはないよ」と反論。その試合を最後に、アンソニーは“サッカー引退宣言”をしたそう。
会見の話を聞いているだけでも何とも個性的な2人だが、彼らをまとめ上げた監督は「BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)といった国々に以前から興味があり、そこでアジアの人々がどういう生活をするのか、ということを描きたかったのです。内向的なアジア人と外向的なブラジル人のぶつかり合いがおもしろいと思います」と作品の見どころを語った。
『PLASTIC CITY』は3月14日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿バルト9ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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