『パッセンジャーズ』監督が新たに見出したアン・ハサウェイの知られざる一面とは…?
アン・ハサウェイを主演に迎え、若きセラピストが乗客のほとんどの命を奪ったある飛行機事故の謎に迫る姿を描いた『パッセンジャーズ』。先日公開を迎えた本作のメガホンを取ったのは、『彼女を見ればわかること』、『美しい人』などの佳作を手がけてきたロドリゴ・ガルシア。監督が、電話でのインタビューに応じてくれた。
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この作品を「全く新しい経験だった」とふり返るガルシア監督。監督と同様に、主演のアン・ハサウェイにとっても本作は初のサスペンス作品であり、大きな挑戦だったようだが、彼女の魅力についてこう語る。
「『ビカミング・ジェーン』、『プラダを着た悪魔』などの出演作を観ましたが、彼女は知性とユーモアを兼ね備えた素晴らしい女優です。これまで、アンはオープンなキャラクターを演じることが多かったかと思いますが、今回のクレアという役はどこか抑圧された、内にこもった役です。彼女ならそういったキャラクターも演じることができると考えて起用しました。現場での彼女は、非常に献身的で、厳しい姿勢で仕事に臨む努力型の女優です。私が『このシーンにユーモアは期待できないだろうな』と考えていた場面でも、彼女はユーモアを見出してくれたことには驚きました」。
現場では、アンと各シーンについてかなり話し合ったようだ。
「全てのシーンで話し合いました。印象的だったのはパトリック・ウィルソンが演じた患者・エリックへの対応についてです。エリックは非常に難しい患者で、彼女は彼をどう扱うのかじっくりと話し合ったのを覚えています」。
一方で、アンを含め実力派揃いの俳優陣たちに対して「演技指導と呼べるようなことはほとんど行わなかった」とも。
「彼らのようなクラスの俳優陣となれば、たとえ出演シーンが少なくても何を出せば良いのかを自分で考え、素晴らしい演技を提供してくれるものです。私自身の考えを伝えることはありましたが、“指導”と呼べるようなことはほとんど必要がありませんでした」。
今回の作品と、これまで自身が手がけてきた作品との違い、そしてこの映画を撮ったことによる変化についてはこう語る。
「自分がこれまで作ってきた作品は主に、ある人物の一日や一瞬を描き出すことで、その人の全体を捉えようとするものでした。今回、そこから少し離れることが出来たと思います。この作品を撮り終えて、もう少し、長いスパンに興味を持ち始めています。いま撮影中の『MOTHER&CHILD』という作品は、38年もの時間を網羅した作品なんです。14歳の少女が妊娠し、生まれた子供を手放すことになってしまうのですが、37年後、その赤ちゃんが37歳になったとき2人が母と娘が出会うという物語です。そのとき、彼女たちの人生はどのようになっているのか? この出会いがどのような影響を与えるのか、というところに興味を持ちました。ほかにも『YESTERDAY』という作品をもうすぐ撮り終えるところです。次は何をやろうか? と考えているところですがくたびれ果てて、いまは考えがまとまらない状態です(笑)」。
《シネマカフェ編集部》
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