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家の強制撤去に人身売買疑惑。オスカー受賞作の子役たちが直面する過酷な現実

アカデミー賞8部門に輝き、現在日本でも公開中の『スラムドッグ$ミリオネア』に出演した子役のアザルディン・モハメド・イスマイルが暮らす家が14日、当局によって突然撤去された。

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『スラムドッグ$ミリオネア』 -(C) 2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporation
『スラムドッグ$ミリオネア』 -(C) 2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporation 全 1 枚
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アカデミー賞8部門に輝き、現在日本でも公開中の『スラムドッグ$ミリオネア』に出演した子役のアザルディン・モハメド・イスマイルが暮らす家が14日、当局によって突然撤去された。

インド政府による、ムンバイのスラム一掃計画のための行為で、映画で主人公・ジャマールの兄・サリームの少年時代を演じたアザルディンが家族と暮らす家を含めた住居30戸以上が市当局により強制撤去された。アザルディンは「寝ていたところに警官が来て『殴るぞ』と脅かされた」と集まった報道陣に訴えていた。

住居は下水溝に沿って違法に建てられており、当局はモンスーン期前に下水管を清掃するために撤去に踏み切ったと説明している。現在、一家は家のあった場所に戻って生活を始めている。CBSニュースによると、映画に出演した子供たちを援助するために設立された「The Jai Ho Trust」はアザルディンと家族に1週間ほど前にアパートの提供を申し出たが、一家はこれを断っていたという。

『スラムドッグ$ミリオネア』に出演して一躍脚光を浴びたが、子役たちは未だにスラム暮らし。ヒロインの少女時代を演じたルビーナ・アリを巡っては、身元を偽った英タブロイド紙の記者から法外な金額の絡む不法な養子縁組みを持ちかけられた父親がこれに応じ、インドの警察に逮捕される事件も起きている。映画のようなハッピーエンドとは程遠い過酷な環境に、子供たちはまだ置かれている。



第81回アカデミー賞特集
http://www.cinemacafe.net/fes/academy2009

《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

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