シネマカフェ的海外ドラマvol.127 「バーン・ノーティス」トホホなスパイ美学
ある日突然、スパイをクビになってしまったマイケル・ウェスティンが、生活費を稼ぐためにプチ探偵業を営みながら、解雇にまつわる謎と陰謀を追っていく「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」。作品の概要をご紹介した前回に引き続き、今回は、主人公マイケルのあれこれに迫っていきたいと思います。
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このドラマが単なるスパイ・アクションではないことはすでに触れましたが、ひと味違う味わいにしている張本人がまさにマイケル! 敏腕スパイではあったものの、基本的には温厚で冷静、合理的に物事を運ぼうとする一方、頼み事をされたら嫌とは言えない人の良さも持ち合わせている彼のキャラが、プチ探偵業や陰謀解明を通して見え隠れするところに面白さがあります。と言うのも、スパイという職業は、(マイケルの言い分によると)映画などで描かれるよりもはるかに地味らしく、そのへんにある日用品を使って敵地に乗り込むためのスパイグッズをちまちまと作ったり、地道なリサーチを重ねることもしばしば。5分前行動どころか1〜2時間前行動をとるのがお約束で、常に不測の事態を考慮しての振る舞いを求められるのだそうです。
そんなマイケル的スパイ事情について、マイケル役のジェフリー・ドノヴァンはこう語っています。
「大抵のアクション作品に欠かせないアイテムは銃。けれど、このドラマでは、鍛え抜かれた男が銃を使わずに問題を解決していくんだ。シーズン1の冒頭に、“いきなり銃を抜くなんて大人気ない。大人はダクトテープで戦う。この方がずっとスマートだ”というマイケルの台詞がある。面白おかしく語られているけど、その真意は“できれば誰も傷つけず、問題を解決しよう”ということ。僕はそんなマイケルのスタンスが大好きだね」。
そう、ジェフリーの言うように、元スパイのマイケルは正真正銘の「鍛え抜かれた男」。空手歴30年でもあるのだそうです。それなのに、どこぞのアクションヒーローよろしく問答無用で相手をボコボコ倒すのではなく、ちまちました努力を重ねてゆるりと問題を解決しようとするのが素敵ではありませんか? 真に強い男ほど、流血を望まないものなのかもしれません。とは言え、「だったら、前回、“ド派手なアクションシーンをマイアミの街中で撮影している”と紹介していたのは何だったんだ!」という疑問がわいてきますよね…。そうなんです。「バーン・ノーティス」にアクションは…もちろんあります。流血を好まない男・マイケルと言えど、流血を防ぎきれないのが、舞台である犯罪都市・マイアミのマイアミらしさ。戦いたくないのにな〜と思いつつも、敵にパンチをお見舞いせざるを得ない状況に陥ってしまうマイケルのトホホっぷりもまた、彼の魅力なのです。
そんなマイケルの“嫌だな〜感”を顕著に表しているのが、劇中に多く登場する彼のモノローグ(ナレーション)。望まない展開に陥りがちなマイケルの呟きやぼやきを、ちょっと笑えるモノローグによって私たちは知ることができます。モノローグについても、ジェフリーに聞いてみました。
「僕自身、モノローグがすごく気に入っているんだ。毎日14時間×週5日の撮影の合間を縫って収録するから、スケジュール的には大変だけどね。大抵はリハーサルの後、本番を迎えるまでの15〜20分間の休憩を利用して録音する。でも、ある金曜の夜なんて、夜中の1時30分に撮影が終わり、“さあ帰ろう”と思ったら、“いまからモノローグを収録するぞ”と呼び止められたことがあったな…(苦笑)」。
マイケルに負けず劣らず、ジェフリーも大変そう! 次回は、そんなモノローグ収録よりもっと大変な(!)マイケルの女性関係のお話です。
<セル>
「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 日本オリジナル・カット版[初回生産限定]」(第1話&第2話)
価格:999円(税込)
発売日:2009年11月13日(金)
「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 DVDコレクターズBOX」(6枚組・全13話)
価格:10,290円(税込)
発売日:2010年1月8日(金)
<レンタル>
・vol.1〜3:2009年12月2日(水)レンタル開始
・vol.4〜6:2010年1月8日(金)レンタル開始
発売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
公式サイト:http://video.foxjapan.com/tv/burnnotice/
© 2009 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
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