『鉄男』最新作N.Y.上陸! エンディング曲にナイン・インチ・ネイルズ
ニューヨークで開催中の第9回トライベッカ映画祭に正式出品されている『鉄男 THE BULLET MAN』のトーク・イベントが4月24日(現地時間)にSOHOのアップルストアにて開催され、塚本晋也監督と主演俳優のエリック・ボシックが出席した。また、こちらのトーク・イベントにて、本作のエンディングテーマに、全米アルバムチャートNo.1にも輝いたナイン・インチ・ネイルズ の書き下ろしの新曲が使用されることもあわせて発表された。
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熱狂的な“TETSUO”&“TSUKAMOTO”ファンが集まり大盛況となったこちらのトークイベント。映画の予告編とハイライトシーンがスクリーンで上映されると、アップルストア中に大音響が響きわたり、『何事か!?』と一般のお客さんも詰めかけ、ちょっとした騒動に。
塚本監督は「本作は20年間ずっと作り続けてきた私の集大成的作品。当初、アメリカ映画として作る発想から始まったので英語映画にしたが、舞台にニューヨークを選ばなかったのは、東京を壊すべきだと思ったから。60年間戦争が起きてない日本は平和ボケしていて、平和のありがたみを忘れている。だからこそ、その東京で“報復か否か”というテーマをアメリカ人の肉体を使って描きたかった」と語った。
さらに劇中の音楽や映像技術についても言及。「この映画にとって音楽が非常に大事で、まるでライヴを見るように作るのが目標だった。映像とサウンドを一体化し、その迫力を体感できるようにしたかった。映画の3D化が進む時代に、エリックの顔に実際に鉄を付けて、暴れさせて撮影したのは、絶対にその方が3Dで撮るよりもリアリティが出せるから。『タイタニック』の船が沈没する素晴らしいCGよりも、『ポセインドン・アドベンチャー』でスタントマンが肉体を使って、セットが回転しながら沈没していく表現の方が、自分も一緒に沈んでいく気分になり、リアリティがあって、手に汗握った。この作品は『アバター』の3分の1の上映時間ですが、疲労度は3倍と評価をいただいています」と力を込めた。
一方のエリックは「主演に選ばれたのは宝くじに当たった気分。この映画に出演することは、映画の歴史の一部になったということだと思う。それが嬉しかった」と改めて本作に参加した喜びを語った。
このトーク・イベントで、2009年の世界ツアーを最後に活動休止していたインダストリアルバンド、ナイン・インチ・ネイルズ がエンディングテーマを担当することが発表された。バンドの中心人物、トレント・レズナーが、大ファンを公言する塚本晋也監督の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』に共鳴。デヴィッド・リンチ監督の『ロスト・ハイウェイ』以来となる書き下ろし楽曲「THEMEFOR TETSUO THE BULLET MAN」がエンディングテーマとして使用されることになった。
塚本監督は「『鉄男II』の後にトレント・レズナー氏からファンレターをもらい、ビデオ・クリップの監督依頼を受けたが実現しなかった。しかしこの映画でお互いの20年間の夢がとうとう叶った。しかも『鉄男』という最も理想的な形で彼らと“合体”出来ました。念願叶って『鉄男』で一緒に出来きたので、かなり爆発しているという気がします」と喜びを語った。
『鉄男 THE BULLET MAN』は5月22日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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