闘病中だったデニス・ホッパーが前立腺がんの合併症で死去
末期がんで闘病中だったデニス・ホッパーが29日午前(現地時間)、前立腺がんの合併症により、ロサンゼルスの自宅で死去した。享年74。
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友人のアレックス・ヒッツさんによると、ホッパーはベニス・ビーチの自宅で29日午前8時15分、家族や友人らに見守られながら息を引き取ったという。1950年代から俳優として活躍し、『理由なき反抗』、『ジャイアンツ』でジェームズ・ディーンと共演、1969年には『イージー・ライダー』で監督・脚本・出演を兼ね、アカデミー賞の脚本賞候補となった。その後、アルコールとドラッグに溺れてキャリアは低迷したが、依存症を克服して、1986年の『勝利への旅立ち』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。
反骨精神旺盛な俳優、監督として活躍を続ける一方、私生活では5度の結婚で4人の子供をもうけたが、昨年10月に体調不良を訴えて入院したところ、前立腺がんと診断された。その時点で転移が確認され、余命宣告も受けたホッパーは今年1月にヴィクトリア夫人との離婚を申請、4月にはヴィクトリア夫人にホッパーへの接近禁止命令が出ていた。
『イージー・ライダー』に主演した盟友、ピーター・フォンダは「デニスは私にポップ・アートと、“失われた映画”の世界を教えてくれた。私たちはアメリカのハイウェイをバイクで乗り回し、ハリウッドで作られる映画の在り方を変えた。私は彼の情熱と友情に恵まれていた」とコメントを発表、90年の監督作『ホット・スポット』でヒロインを演じたヴァージニア・マドセンは「さよなら、デニス。あなたから沢山のことを学びました」とTwitter上で追悼をつぶやいた。
今年3月にハリウッドの殿堂入りを果たし、わが子たちや親友のジャック・ニコルソンに囲まれて授賞式に出席したのが公の場に姿を現した最後だった。
写真はアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『勝利への旅立ち』より主演のジーン・ハックマンとの一幕。
© Everett Collection/AFLO
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