相武紗季×溝端淳平×平岡祐太 『NECK』は全員、素のままほぼドキュメンタリー?
3人揃うと、とにもかくにもにぎやか…を通り越してやかましい!? 撮影中のエピソードを持ち出してワイワイ、10代の頃を思い出してやいのやいの。3人とは相武紗季、溝端淳平、平岡祐太のこと。この雰囲気どこかで見たことが…などと考えるまでもない。映画の中のやりとりピッタリそのままなのである。映画『NECK ネック』で3人が演じたキャラクターおよび関係性は、素の3人そのままなのか? そんな問いに、相武さんからあっさりと「ほぼドキュメンタリー映画ですね」という答えが…。おまけに、ここにいないもうひとりの主要キャスト・栗山千明の名をあげ「栗山さんもかなりそのまんまですね」と3人口を揃えて勝手に断言! 現場について、それぞれの印象について、見どころについて相武さん、溝端さん、平岡さんそれぞれたっぷりと語ってくれた。
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作家・舞城王太郎原案による“胸キュンホラー”。いや、胸キュンホラーって何だ? と言いたくなるが、まずは最初に脚本を読んでの印象は?
相武:“緑目人形”とか“冥王星O(オー)”とか書いてあるけど全く何なのか、現場行くまで分からなくて…。しかも結構スケールが大きいけど、実写でどうするんだろう? って。
溝端:イメージとして日本のホラーということで、血がベットリ…みたいな後に引く怖さを想像してたんだけど…。
平岡:そんなシーンあった(笑)?
相武:ないない! むしろ緑目人形はかわいいし。
溝端:そうそう。急に面白いセリフが入ってきたり。「これでホラーが成立するのか?」って思いましたね。
平岡:読む人によって、全く印象や想像するものが違う本なんだな、というのを強く感じました。
このやりとりからだけでも、かなり奇想天外な物語であることが分かっていただけるだろうが、加えて作品を特徴付けているのがそれぞれの個性的なキャラクター。お化けを生み出すことに情熱を燃やす大学院生の杉奈(相武さん)に、彼女に憧れ、振り回される後輩・首藤友和(溝端さん)、そして人気作家の越前魔太郎(平岡さん)。どのように役を作り上げていったのか?
相武:私は(杉奈が喋る)福井弁が大きかったですね。福井弁でテンション上げていったら杉奈になっちゃった。監督からは顔がアップになる場面で「渾身の力で鼻の穴を広げろ!」って言われて「んー!」って(笑)。
平岡:僕は事前に『ホームアローン』と『ナイト ミュージアム』観ました。動かないものが動いたときってどんなリアクションとるんだろう? と思って。
相武:どっちも好きー!
溝端:俺も(笑)。
相武:でも本当に、リアクションも含めてみんな素だったなと思う。普段の平岡くんの3枚目の要素を取り出したのが魔太郎で、淳平くんのピュアでやんちゃなところが首くん(=首藤)だったり。
溝端:相武さんはテンションが高くて…。
相武:そう、テンション高くて何も考えていない頃の私そのまま。映画の中でやってることも、一見、絶対やらなさそうで、実はやりそうなことだったり。平岡くんがコーヒーをカタカタ言わせながら震えるところとか本当にやりそうだもん!
平岡:さすがにコーヒーカップをカタカタはしないでしょ(笑)。
溝端:(編集者・赤坂役の)栗山さんも、「冥王星O大好き!」とか架空の存在に憧れてるのって、そのまま本人と同じっぽい(笑)。
相武:彼女(=赤坂)の一番かわいい部分がそのまま栗山さんだよね。
では、逆に共演してみて見えた、それぞれの意外な部分や印象に残っているところは?
平岡:意外というか、首藤くんがキスしようとするシーン。淳平くんは普段、こういう顔でキスするのかぁ…って(笑)。
相武:こういう顔でするんだー(笑)?
溝端:いやいや、普通しないでしょ! あんな顔で(※どんな顔かは見てのお楽しみ!)。
相武:私は平岡くんと10代の頃に共演してて今回すごく久しぶりで。「あー、久しぶり!」ってテンション高めで言ったら「あぁ…、久しぶり」って、会いたくないヤツに会ったみたいな感じのリアクション取られましたけど(怒)。
平岡:それは…まぁ、リンクしているわけですよ、役と。いや、久々すぎて緊張してたのかな…(笑)。
相武:私は根に持つから(笑)!
溝端:僕が相武さんを見て意外だったのが“男前”なところ。仕事は仕事って感じで終わったら、メイク落としてすぐ帰る。「早ぇー!」って思ってました。
相武:淳平くんが遅いんです!
溝端:遅くない(笑)! でもかなりかっこよかったですね。
では、男性陣2人から見て杉奈みたいな女の子はタイプなのだろうか?
相武:聞きたい聞きたい!
溝端:では僕が先に。大人(=平岡さん)の意見は後! 僕は、ああいう女の子に振り回されるのって楽しそうでいいですね。かわいいワガママ言ってくれる子って好きです。僕はこの杉奈が、相武さんがこれまで演じたキャラで一番好き。
相武:それ、すごく言ってくれるよね。
溝端:いや、キャラね、キャラ(笑)!
平岡:僕も杉奈ちゃんならいいですね。
相武:おおー!
平岡:最初は研究熱心で、恋愛よりも研究って感じで周りを振り回すけど、女の子らしいところも見えてきて。
溝端:ギャップですね。
相武:(頷きながら)ギャップだな! キュンとくるのは。
平岡:杉奈が(相手の)髪をクルクルってするのも。
溝端:あー、ドキッとする!
相武:いいんじゃない? いいんじゃない? クルクルじゃない(笑)? 気になるヒトがいたらクルクルしてみる? …いやぁ、暴走入ってしまいました(苦笑)。
……。では、気を取り直して最後に映画のアピールを!
平岡:花やしきのジェットコースターみたいな感じの映画ですね。
相武:何か分かる。子供と大人で行ってもいいし、子供同士でもいいし。大人のデートでも大丈夫。
平岡:トンネルくぐったら家族がちゃぶ台で待ってる、みたいな(笑)。
溝端:カキ氷でね! ポップコーンじゃなくてカキ氷で観てほしい。
相武:カキ氷食べたいよねー(笑)!
《photo:Yoshio Kumagai》
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