【シネマモード】芸術の秋、映画で楽しむ英ロック・シーン
すっかり秋ですね。夏と違い、少しは心を落ち着けて芸術を楽しむことができそうな気配になってきました。以前、アートを嗜むことのできる映画をご紹介しましたが、今回は音楽。しかも英国ロック・シーンが楽しめる映画をご紹介します。
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1作目は、『リトル・ランボーズ』。1982年のイギリス郊外を舞台に、家庭の温かさを知らず大人びてしまった不良少年と、プリマス同胞教会(俗世の娯楽から距離を置いて厳格な規律を持つ宗教)の元に育てられ、子供らしくあることを許されない少年との友情の物語。ひょんなことから、交流を持った2人は、映画『ランボー』に刺激されたことを共通点に、自主映画作りに没頭していくのです。そんな微笑ましい情景のバックに流れるのが、80年代を彩ったブリティッシュ・ロックの数々。1972年に英国に生まれた監督が選んだのは、デュラン・デュランの「ワイルド・ボーイズ」やディペッシュ・モードの「ジャスト・キャント・ゲット・イナフ」、ザ・キュアーの「クロース・トゥ・ミー」などその時代に青春を生きた人々には、なんともノスタルジックなサウンド。でも、もしかすると新鮮に感じる若い人々も多いかもしれませんね。これらの音楽が集中的に流れるのが、英国ならではの文化のひとつだという“コモンルーム”の中。コモンルームとは、学校や寮にある娯楽室、談話室のことで、この映画に登場するように、6年生のコモンルームには6年生以外は立ち入り禁止になっているのだとか。そんな刺激的なヒミツの場所で80年代の若者たちが、どんな音楽をどんなファッションで、そしてどのように聴いていたのかを垣間見ることができるので、そんな点にも注目してみては?
そして2作目は、英国のロック、そして世界のロックを語るとき、決して欠かせないある人物の物語『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』。1950年代半ばの英国リバプールで育った一人の少年が、音楽に芽生え、バンド活動を本格的にスタートしていくまでを描いています。
ご想像通り、これはジョン・レノンが大スターになる直前までを描いた実話。厳格な伯母と優しい伯父に育てられたジョンは、かなりの問題児だったことが本作からもうかがえますが、実の母親ジュリアと再会し、彼女によって音楽的才能を開花させていくのです。ただ、音楽的才能をより伸ばす手助けとなったのは、どうやら皮肉にも愛と孤独感だったよう。常に「父親はどこにいるのか、なぜ伯母に育てられているのか、なぜ母親のそばで暮らせないのか」という複雑な思いを抱えていて、育ての母、生みの母のいずれにも打ち明けられない、行き場のない思いをぶつけるかのように音楽に没頭。やがて自分をとりまく複雑な事情を知ったとき、その事情を通して見えて来る愛が、人間的、音楽的な成長をさらに促していくのです。私たちが知っていると思っているジョン・レノンとは違った彼の側面を知ることができる本作。彼の書いた作品への理解もより一層深まっていくこと間違いなしです。
もちろん、この物語には出演者たちと同じくらい大切な役割を持って音楽が登場しています。ジョンを刺激したエルビス・プレスリーの歌声、ジョンが学校の仲間たちと結成したバンド“クオリーメン”のサウンド、そしてポール・マッカートニーと出会って、後に“レノン=マッカートニー・ソング”の礎となったサウンド等々。ビートルズファンでなくても、たまらない音の数々に出会えるのです。
ところで、この作品でジョンを演じたアーロン・ジョンソンくんについて少し。次回作『キック・アス』でニコラス・ケイジと共演する躍進ぶりからもお分かりのように演技の才能も認められていますが、どうやら女性たちをメロメロにするジョン・レノン的な魅力も持ち合わせているよう。『ノーウェアボーイ』の監督と23歳差結婚で話題となったのも記憶に新しい限り。彼のジョン・レノンぶりには、オノ・ヨーコも太鼓判を押しちゃったというからなかなかのもの。もちろん演技力ゆえでもあるのでしょうが、それだけでないような気も。彼が発する若々しい色気の前では、大人の女性だって恋する乙女になってしまうのかなと思ったりして。
若き才能について言うのなら、『リトル・ランボーズ』の2人も英国映画界期待の星です。厳格な家庭に育った少年を演じたビル・ミルナーは、その繊細な演技でリバー・フェニックスやジェイミー・ベルに匹敵するとも囁かれていますし、不良少年を演じたウィル・ポーターと共に、昨年の英国映画誌「エンパイア」で“20歳以下の人気映画スター20人”にも選ばれているとか。
偶然にも、英国ロックを背景に、自分の居場所を探して葛藤する少年たちを演じたこの3人。今後が楽しみな限りですよね。英国ロックを楽しみながら、彼らの今後の成長ぶりを想像しつつ、目を細めてみるのもいいのではないでしょうか。
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